2017-01-01から1年間の記事一覧

晦日蕎麦

○晦日蕎麦総集編のテレビかな (みそかそばそうしゅうへんのテレビかな) 大晦日 蕎麦処という蕎麦だけを専門に扱っている所はどうも相性が合わない。まずどうしてこんなに高い(値段)のだろう。それに亭主ときたら、偏屈者が多い。ヘイヘイと言って頭をさ…

日記買う

○三食はまず完食で日記買う (さんしょくはまずかんしょくでにっきかう) 失われた時を求めて 「失われた時を求めて」はマルセル・プルーストの代表作。 ノーベル文学賞のカズオ・イシグロは受賞講演の中で、「プルーストを繰り返し読んだ」と言っていた。来…

古日記

○積み上げて途方に暮れる古日記 (つみあげてとほうにくれるふるにっき) 恥の上塗り 古い日記をどうしても捨てられずに置いてある、多分最終の処分は自分ではできないで終わりそうだ。

○鰤の切り身待てば積まるる叩き売り (ぶりのきりみまてばつまるるたたきうり) アメ横の歳末セール 母子の突然の帰省も今朝戻って行った。しかも彼らは青春18切符で往復を企てていた。3時間余りのところを6時間もかけて移動するのだ、時間はもとより忍…

年の市

○年の市帰省の母子連れ歩く (としのいちきせいのおやこつれあるく) お店の盛衰 商店街はもう年の暮れだ、昔は一斉に大売り出しの旗を立てて掛け声も飛び交い賑やかなものだった。町の商店街は衰退して大手のスーパーマーケットに集客を奪われてしまった。…

日記果つ

○晩年の歳晩になり日記果つ (ばんねんのさいばんになりにっきはつ) 日記帳の予約 今使っている日記帳が終わりそうになっているので、この数十年使い慣れたものを注文したが廃版になっていて在庫も売り切れたということだった。ここ数年は私がお店の在庫を…

聖誕祭

○聖誕祭マウイ踊りに馴鹿の角 (せいたんさいマウイおどりにとなかいのつの) クリスマス ○聖誕祭遊び上手は大人たち 秋甫 パーティー ○手品師の父にもどりしクリスマス 秋甫 余興 ○聖誕祭ワインの出ないランチかな ランチ

歳の暮

○たかが青菜高嶺の花の歳の暮 (たかがあおなたかねのはなのとしのくれ) 青物の高騰 ○大根の葉の捨てられていて恨めしい 秋甫 すっかり主婦モードになってしまっている。買い物に出るのも億劫なのに、店頭に並べられた野菜の値段を見ると踵を返して帰りたく…

冬至粥

○百歳のお惣菜はお肉冬至粥 (ひゃくさいのおさいはおにくとうじがゆ) 画家はお肉がお好き 百一歳の洋画家、入江一子氏をテレビで見た。シルクロードの画家と言われている。青い罌粟を自分の目で見たいという一念から、70歳を過ぎてから中国の4千メール…

冬至

○冬至の日猿もゆず湯を貰ひけり (とうじのひさるもゆずゆをもらひけり) 柚子湯 夏至よりも冬至を愛おしむ習慣は日本人に共通のものだろうか?衰退していくものに哀れみの情を抱くのは心情というものだろう。そう思って昼間外出したとき、しみじみと太陽を…

大掃除

○大掃除奥様は魔女だったとか (おおそうじおくさまはまじょだったとか) 魔法の杖がほしい そういえば大分昔テレビで「奥様は魔女」っていうドラマをシリーズ物でやっていたのを思い出す。日本は高度成長期に入って洗濯機や掃除機、車などが家庭の中に持ち…

冬の夕暮れ

○ブランコは漕ぐべし冬の夕暮れは (ブランコはこぐべしふゆのゆうぐれは) 森と湖畔の公園 このところ家の近辺を歩くのに少々退屈していた。夜明けの冷気もあまりあらたかに感じられず、むしろ重荷になっていたのだ。冬は明るい光の中で歩く方が楽しいに違…

障子

○愛日の障子に影の無かりけり (あいじつのしょうじにかげのなかりけり) 愛日って? 「愛日」という言葉は俳句で冬の季語であるが、日常用語としてはあまり使われていない。 ①冬の日光、冬の穏やかな太陽、冬のありがたい太陽 ②時間を惜しむこと、また日時…

鴨捕り

○鴨捕りの坂網投げる権兵衛さん (かもとりのさかあみなげるごんべえさん) 鴨捕り権兵衛さん 近年の野鴨捕りは坂網という持ち手のある大きな網を霄に向けて投げる猟法で、自然保護のため大量の捕獲を避けているのである。それでも名人になると一回の投網に…

冬籠り

○方丈に衣食住曳き冬籠り (ほうじょうにいしょくじゅうひきふゆごもり) 外は風花 午前中は時々風花も舞っていたが、午後からは眩しい日差しが出ている。吊るし柿も竿でゆらにらと暢気そうにぶら下がって揺れている。 私は窓の外を時折雪の舞うのを見ながら…

冬ごもり

○ゴミ出しの日も打ちゃって冬ごもり (ゴミだしのひもうちゃってふゆごもり) ごみ収集日を忘れる この間から気になっていたことの一つにノーベル文学賞受賞講演の切り抜きがある。カズオ・イシグロ氏の講演の文章を抜粋したものだった。その抜粋を抜粋して…

ポインセチア

○銀行のポインセチアの中通る (ぎんこうのポインセチアのなかとおる) 銀行のクリスマスモード 安男氏の句 ○銀行の老婆燐寸おしいただく 昭和四十一、二年の氏の俳句を思い出した。

冬の濤

○煙草屋の裏に来ている鰤越し (たばこやのうらにきているぶりおこし) ウエザ・リポート 図書館の書庫に眠っていたのを借り出してもらった。さぞ埃や黴がと思っていたが案外喰いついている。もともと宇江佐真理はパートナーのお気に入りで私は時代物の物書…

渋柿

○渋柿や懺悔の日々を吊さるる (しぶがきやざn)んげのひびをつるさるる 柿吊す ○渋柿の手ごわき奴を吊し首 秋甫 ○山瀬吹く軒に晒さる吊し柿 々 ○吊し柿朝日夕日に喜びぬ 々 実は2、3週間前に焼酎で渋抜きを試みていたのだが渋は取れなかった。焼酎が足り…

時雨

○野辺送り僧待つ列に時雨かな (のべおくりそうまつれつにしぐれかな) 師走の葬式 ○着ぶくれて葬列の端風の道 秋甫 ○師走の葬故人のビデオ繰り返す 々 同じ町内の老婦人が亡くなった。最近はどこもセレモニーホールでの式になっている。

冬茜

○冬茜似顔絵描きの丘の上 (ふゆあかねにがおえかきのおかのうえ) モンマルトル郷愁 モンサンミッシェルやパリ、モンマルトルが冬の景色としてよみがえってきた。春夏秋冬そこは詩情に彩られているのだろう。 ○冬茜聖堂の村影絵にす 秋甫 ○巡礼の汐の道きて…

冬帽子

○冬帽を冠りし中也しか知らず (ふゆぼうをかぶりしちゅうやしかしらず) 中原中也 山口放送局の制作ドラマ「朗読屋」を観た。再放送らしかったが、愛媛、徳島、高知などと覚えている限りの中ではいい出来だと思った。朝から今日の俳句は冬帽子か冬茜にしょ…

つわの花

○日記書く終りの頁つわの花 (にっきかくおわりのぺいじつわのはな) 日記帳終わる 2000年からの日記が、38冊になった。仕事をリタイヤした時、日記帳は同じ規格の物にしようと思ってマルマンのA5の赤いカバーノートにしたのである。この数年は同じ…

冬の雨

○墨染に菅笠ひとつ冬の雨 (すみぞめにすげがさひとつふゆのあめ) 山は雪景色 午前中降っていた雨は午後からあがった。早朝に歩いて投函をと思ったが起きてみると雨だったのでそのまま座ってしまったが、昼食後、外に日差しを感じたのでふらりと出てみた。 …

寒修行

○寒修行端麗な僧立たれけり (かんしゅぎょうたんれいなそうたたれけり) 冬の勤行 わが家は真言宗が一応檀那寺になっている。盆と暮れに仏さんの前でお経をあげてくれる慣わしになっている。このほどこのお寺の代が替わって3代目になった。独身33歳高野…

冬の月

○冬の月いのちを共にして円し (ふゆのつきいのちをともにしてまろし) いのち 今月の満月は4日だった。瀬戸内寂聴さんが95歳でまた新しい本を出版されたそうだ。「いのち」というタイトルらしい。95歳が命について考えるなんてたいしたもんだ。 自分は…

熱燗

○熱燗や徳利の底の太りじし (あつかんやとくりのそこのふとりじし) 冬は日本酒 寒い時期は燗にした日本酒が美味しい。とはいうものの寒くなった今もビールか洋酒か焼酎といったところ、燗をするひと手間が面倒?いづれにしてもお酒は飲みたい時に飲みたい…

冬の蝶

○失せ物はいつもの所冬の蝶 (うせものはいつものところふゆのちょう) 物忘れ 炊事場に立ってゐると白い蝶が一匹ひらひらと上下しながら飛んでいた。ああ「冬の蝶」だな、すぐに俳句の季語が頭をよぎったのである。昨夜は月の出も早く十四日の月が明るく美…

枇杷の花

○枇杷の花此処に独りの縁かな (びわのはなここにひとりのえにしかな) 此処にいる不思議 隣の空き地に誰も気にかけない枇杷の木がある。それに今年も花をつけている。かってわが家の庭にも種ばかりの小さな実のなる一本の枇杷の木があったが、春夏秋冬葉が…

十二月

○十二月うっかり削除してしまう (じゅうにがつうっかりさくじょしてしまう) あっ!ファイルが消えた 先月の俳句のファイルを2017年のファイルへ収納しようとした作業の中で11月分がすっかり消えてしまった。もちろんゴミ箱も探してみたがない。 ふと…