踊子草

          〇白鳥もペンギンもゐる踊子草

            (はくちょうもペンギンもいるおどりこそう)

         

           〇野に咲いて踊子草の高く翔ぶ    河童三子

           〇陽盛は少し疲れし踊子草      々

           〇踊子草獅子舞龍舞見せにけり    々

From Buru to grandson

 

   〈此の一句〉

   〇きりもなくふえて踊子草となる     後藤比奈夫(1919━2020)

伽羅蕗

           〇山の香や伽羅蕗を煮る厨事

             (やまのかやきゃらぶきをにるくりやごと)

            

            〇伽羅蕗の山這うことに始まりて   河童三子

            〇伽羅蕗を煮る情熱を取り戻す    々

            〇伽羅蕗煮て食の拘り喪はず     々

From Buru to grandson

 

   〈此の一句〉

   〇伽羅蕗や梁塵秘抄口伝の巻     塚本邦夫(1920━2005)

初鰹

            〇火のあがる港のまつり初鰹        

              (ひのあがるみなとのまつりはつがつお)

            

             〇初鰹捌ひて虹のあらはるる    河童三子

             〇いごっそう刻み生姜に初鰹     々

             〇初鰹目に紺碧の太平洋       々 

From Buru to grandson

 

   〈此の一句〉

   〇ぐい呑みは厚さがよけれ初鰹     鷹羽狩行(1030━2024)

葵祭

           〇杜の蚊を払ひつ待つや加茂祭

             (もりのかをはらいつまつやかもまつり)

           

           〇葵祭舎人の足のスニーカー     河童三子

           〇加茂祭局の出店の切手売り     々

           〇蹲(つくばい)の双葉葵や加茂祭    々

From Buru to grandson

 

   〈此の一句〉

   〇うちゑみて葵祭の老勅使     阿波野青畝(1899━1992)

ほととぎす

           〇托卵の特許特許とほととぎす

            (たくらんのとっきょとっきょとほととぎす)

        

            〇沈下橋山時鳥河童の絵      河童三子

            〇権現は達磨大師や時鳥      々

            〇ひとに子を抱かせて遊ぶ時鳥   々

From Buru to grandson

   

   〈此の一句〉

   〇目に青葉山ほととぎす初鰹     山口素堂(1642━1716)

薄暑

             〇林道の展けて臨む薄暑光

             (りんどうのひらけてのぞむはくしょこう)

             

            〇だんご虫大滝の水飲む薄暑      河童三子

            〇海凪て船の張りつく薄暑かな     々

            〇朝夕の微風も無くて薄暑の日     々

From Buru to grandson

  

   〈此の一句〉

   〇新宿の空は凸凹薄暑来る     中村明子(不詳)

山登り

            〇山登り尾根の木道カツカツと

              (やまのぼりおねのもくどうカツカツと)

           

           〇登山靴結び直して縦走す          河童三子

           〇山登り下山の人に道ゆずる       々

           〇五合目の登山口より入山す       々

           〇ロープウエー降りて五合目登山口    々

           〇山降りて来しパーティーのハイタッチ  々

From Buru to grandson

       

     〈此の一句〉

   〇天上に近き淋しさケルン積む     仙田洋子(1962━)