〇一瞬に砂利けり上げし春の猫
(いっしゅんにじゃりけりあげしはるのねこ)
〇恋人は斬られの与三や春の猫 河童三子
〇春猫は略奪婚を通しける 々
〇
(いっしゅんにじゃりけりあげしはるのねこ)
〇恋人は斬られの与三や春の猫 河童三子
〇春猫は略奪婚を通しける 々
〇
(えふみすませてうまれしかしんこうをえず)
〇ただ生きて絵踏の苦難知らざるも 河童三子
〇世の中の何の絵踏をせよとかや 々
〇絵踏とて子規の横顔夢に見し 々
(しょうずいにわかなあらうやはるとなり)
〇目刺焼く昼餉の煙春隣 河童三子
〇校門にひよこ売りゐて春近し 々
〇春隣スパナ探して見つからず 々
(ひあしのぶまにしへくるまはしれせる)
〇目に見えて予後の窓辺に日脚伸ぶ 河童三子
〇日脚伸ぶ夕餉の支度伸ばしけり 々
〇日脚伸ぶ歩け歩けと後押す子 々