2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧
○ハロウィーン仮装を取るやどて南瓜 (ハロウィーンかそうをとるやどてかぼちゃ)
○万聖節釈迦もアッラも奥の棚 (ばんせいせつしゃかもアッラもおくのたな)
○黄落の色に現の作務衣着て (こうらくのいろにうつつのさむえきて)
○紅葉狩約してをりぬ人のゐて (もみじがりやくしておりぬひとのいて)
○朝冷えて庭のもみじも濃かりけり (あさびえてにわのもみじもこかりけり)
○林檎むきつ老ひに恋の炎生るるとき (りんごむきつおいにこいのほうるるとき)
○後の月また甦る嫉妬心 (のちのつきまたよみがえるしっとしん)
○ポケットの右と左に団栗の (ポケットのみぎとひだりにどんぐりの)
○太鼓来て我が誕生日の秋祭り (たいこきてわがたんじょうびのあきまつり)
○芋がらを焼いて燻る嫉妬かな (いもがらをやいてくすぶるしっとかな)
○国会の大臣席の赤い羽根 (こっかいのだいじんせきのあかいはね)
○案山子らのやがて無口に秋の暮 (かかしらのやがてむくちにあきのくれ)
○パッカーの国へ着く頃秋霞 (パッカーのくにへつくころあきがすみ)
○パッカーに路地裏狭し帰り花 (パッカーにろじうらせましかえりばな)
○金髪のバックパッカー秋しぐれ (きんぱつのバックパッカーあきしぐれ)
○秋行くや悔ひの募りし夜半の雨 (あきゆくやくいのつのりしやわのあめ)
○鬼の子の蓑の家揺れて世を拗ねる (おにのこのみののやゆれてよをすねる)
○黄落やモンキーダンス哀しけり (こうらくやモンキーダンスかなしけり)
○秋寒しきのふのこころ覆す (あきさむしきのうのこころくつがえす)
○ゆきずりのオランダ人と零余子採り (ゆきずりのオランダじんとむかごとり)
○黄落や「葉っぱのフレディ」でありたい (こうらくや「はっぱのフレディ」でありたい)
○パッカーや十五万石の秋を行く (パッカーやじゅうごまんごくのあきをゆく)
○秋祭ちょうさの上の一気飲み (あきまつりちょうさのうえのいっきのみ)
○渋柿やピエロの頬の描き涙 (しぶがきやピエロのほほのかきなみだ)
○鰯雲鏡に映し雲に乗る (いわしぐもかがみにうつしくもにのる)
○草の実の人を恋しく思ふとき (くさのみのひとをこいしくおもうとき)
○秋時雨こころ通わぬ人を待つ (あきしぐれこころかよわぬひとをまつ)
○銀杏を割れば翡翠の色嬉し (ぎんなんをわればひすいのいろうれし)
○秋深し総活躍の九十九折り (あきふかしそうかつやくのつづらおり)
○月光や太きパイプの葡萄棚 (げっこうやふときパイプのぶどうだな)