2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧
◦男子三日見ざる如し青田かな (だんしみっかみざるごとしあおたかな)
◦青梅のもてあそばれて雨あがる (あおうめのもてあそばれてあめあがる)
◦雨あがり枇杷は臀より腐り初む (あめあがりびわはしりよりくさりそむ)
◦震災に原発事故に水見舞ひ (しんさいにげんぱつじこにみずみまい)
◦油照り四方八方草盛り (あぶらてりしほうはっぽうくささかり)
◦電車通過後は蛙の声となる (でんしゃつうかごはかえるのこえとなる)
◦明日はなき砂の足跡夏至なりき (あすはなきすなのそくせきげしなりき)
◦銭投げて婆も振り向く泉(トレビ)かな (ぜになげてばばもふりむくいずみかな) あまりにも有名なこの「トレビの泉」を見て一番はじめに思ったことは、意外に狭い所にあったことです。映画「ローマの休日」でグレゴリーペックとオードリヘップパンがこの前…
◦マスト立てサンタルチアに南風 (マストたてサンタルチアにみなみかぜ) 小学校の頃だったと思います。ラジオから流れていた歌曲にサンタ〜ルーチーア〜サンタ〜ル、チ、アと叫ぶ澄んだ高音を耳にしながら何故か勝手に椰子の木とそこに寄せる白波を想像して…
◦夏嵐ナポリの城は卵守る (なつあらしナポリの城はたまごもる)
◦ポンペイの娼家に春画ひとに喜雨 (ポンペイのしょうかにしゅんがひとにきう)
◦夕立ちやドォーモの躄走りけり (ゆうだちやドォーモのいざりはしりけり)
◦魔女統べる鷹マテーラに日傘さす (まじょすべるたかマテーラに日傘さす)
◦トランジットして白夜の空の中(トランジットしてはくやのそらのなか)
◦スカラ座の馬車止めや夏の夜の夢 (スカラざのばしゃどめやなつのよのゆめ)
◦ベネチアのタトゥー(刺青)師あかい夏の蝶 (ベネチアのタトゥーしあかいなつのちょう)
◦梅雨最中ベネチアグラスに嘘をまぜ (つゆさなかベネチアグラスにうそをまぜ)
◦名しらぬ国とてなし漂流の夏 (なしらぬくにとてなしひょうりゅうのなつ)
◦鯔はねて夜釣りの人と代わりけり (ぼらはねてよづりのひととかわりけり)
◦梅雨寒の朝正座して本を読む (つゆざむのあさせいざしてほんをよむ)
◦船虫の釣り人といて物思ふ (ふなむしのつりびとといてものおもう)
◦鏡ふく梅雨の晴れ間の床屋かな (かがみふくつゆのはれまのとこやかな)
◦萍の集まり寄ればまた暑し (うきぐさのあつまりよればまたあつし)
◦めいめいにまくなぎ連れて昏れにけり (めいめいにまくなぎつれてくれにけり)
◦校庭の蝙蝠昼の児を真似る (こうていのこうもりひるのこをまねる)
◦ナポリタン十日の後の夏料理 (ナポリタンとおかののちのなつりょうり)
◦夏燕あかい喉の子見に帰る (なつつばめあかいのどのこみにかえる)
毎日がパスタの日々で、もう喉元まで上がってきそうです。大阪に着いたら、まずお昼はお寿司でしょう。4日のAM9時には関空です。 ポンペイとローマで雨に会いましたが、他は快晴つづきでした。アマルフィー海岸は南イタリアのリゾート地で陽気な明るさは目…
◦幼虫のつの出る頃に夏休み (ようちゅうのつのでるころになつやすみ)