冬ごもり

     ○ゴミ出しの日も打ちゃって冬ごもり
(ゴミだしのひもうちゃってふゆごもり)
ごみ収集日を忘れる
 この間から気になっていたことの一つにノーベル文学賞受賞講演の切り抜きがある。カズオ・イシグロ氏の講演の文章を抜粋したものだった。その抜粋を抜粋して孫に英文で書き送るという手間をやっと仕上げた。
   ━私に何が起きていたのか━
 その秋に、私はリュックサックとギター、そして持ち運び可能なタイプライターを持って、ノーフォーク州ボクストンにたどり着いた。古い水車があり、平たんな農地が一帯に広がる小さな村だった。
 イースト・アングリア大大学院の創作課程への入学が認められたからだ。ロンドンでの活気に満ちた暮しから離れ、私は小説家となるために、異常なほどの静けさと孤独の中にいた。〜とまあこんな風にである。読むのなら、まだまだつづくからどんどん書いて送ると言っておいたが。