八月

          〇八月やカーボンで描く死者の皃

             (はちがつやカーボンでかくししゃのかお)

         

                                       香月奏男 (朕)

           〇八月の潮ひたひたと足元へ     河童三子

           〇八月や朕という文字蘇える     々

           〇忘るまじあの八月の筵小屋     々

                                                   私の本棚 

 数えてみたことは無いがいつの間にか随分と積んでしまった

 当然未読のままそこに置かれているのも多い

 往ったり来たりしているうちに消えてしまったものもある

 なのに今も少しづつ増えつづけているのはどうしてか

 未知へ誘ってくれる

 この年になっても冒険する心を沸き上がらせてくれる

 寄り添ってくれる或いは私が寄り添っていける場所

 「本」があってほんとによかった。