2026-02-01から1ヶ月間の記事一覧

二月尽

〇七折の去年の小梅二月尽 (ななおれのきょねんのこうめにがつじん) 〇娘と孫が雨の中くる二月尽 河童三子 〇起きぬ子に一人の朝餉二月尽 々 〇雨雲も連れてゆくかな二月尽 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇ちらちらと空を梅ちり二月尽 原石鼎(1…

分葱

〇早摘みの分葱少女の恥じらひに (はやづみのわけぎしょうじょのはじらいに) 〇物腰の少し優雅な分葱かな 河童三子 〇やはらかき分葱ぬけ出でて恥らふや 々 〇ふくよかに腰膨らみし分葱かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇もう少し生きむと思ふ…

山茱萸

〇山茱萸に稗搗き節の恋歌かな (さんしゅゆにひえつきぶしのれんかかな) 〇山茱萸の下に立ちをり華蓋(かがい)とす 河童三子 〇山茱萸の枝つんつんと花つけて 々 〇山茱萸やしぐれ三日を耐へにけり 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇枯色に山茱萸…

如月

〇如月や鼻つく匂ひ製紙の町 (きさらぎやはなつくにおいせいしのまち) 〇如月や灘の向こうの街見へし 河童三子 〇如月の風吹く夜の消防車 々 〇きさらぎの子持ち鰈や鍋にげる 々 〇杉の穂の如月の空黄に染める 々 From Buru to grandso 〈此の一句〉 〇き…

水温む

〇水温む亀の甲羅の輝きに (みずぬるむかめのこうらのかがやきに) 〇水面に亀の鼻見へ水温む 河童三子 〇洗濯の甘き香りや水温む 々 〇釣り具屋のユムシの水も温みけり 々 From Buru to grandso 〈此の一句〉 〇水温む鯨が海を選んだ日 土肥あき子(静岡県…

春一番

〇自転車でしまなみ走る春一番 (じてんしゃでしまなみはしるはるいちばん) 〇女子大生の袴巻上ぐ春一番 河童三子 〇春一番ひきこもる子を自転車に 々 〇春一番天ぷらの火を弱めたり 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇春一番心の隅に火を点ず 相馬…

ミモザ

〇花ミモザ霄はますます青くなる (はなミモザそらはますますあおくなる) 〇俤や修道院の花ミモザ 河童三子 〇アトリエにバケツ一杯花ミモザ 々 〇まろやかに君が微笑み花ミモザ 々 〇やはらかき黄のふくらみに花ミモザ 々 From Buru to grandson 〈此の一…

会陽

〇裸押し女が囃す太鼓かな (はだかおしおんながはやすたいこかな) 〇会陽の漢一瞬宝木(しんぎ)触りしに 河童三子 〇裸押夫の下おび妊婦の妻に 々 〇裸押昂ぶり空(くう)を千の挙手 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇なだれつつ宝木の行方裸押 …

春寒

〇春寒し天策分ける筮竹の音 (はるさむしてんさくわけるぜいちくのおと) 〇八卦見に神妙の顔春寒し 河童三子 〇春寒し吾身に被る俤の母 々 〇春寒し値上がり続く卵かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇偏西風蛇行せりとて春寒し 赤座典子(不詳)

雨水

〇樹の祠雨水の雨を祀りけり (きのほこらうすいのあめをまつりけり) 〇今日雨水山はうっすら雪化粧 河童三子 〇雨水の日船の吐き出すバラスト水 々 〇バラストの口開いてゐる雨水かな 々 〇荷積み了へ雨水の出港合図かな 々 From Buru to grandson 〈此の…

東風

〇朝東風や山登りゆく千切れ雲 (あさこちややまのぼりゆくちぎれぐも) 〇花びらを散らして遊ぶ梅の東風 河童三子 〇夕東風や野焼の烟西へ去る 々 〇東風吹いて名のなき草の対(そろ)ひけり 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇東風寒く皮はぎ皮をは…

末黒野

〇末黒野や生成を待つ青写真 (すぐろのやせいせいをまつあおしゃしん) 〇末黒野に何を啄む鴉かな 河童三子 〇末黒野や芒影より黒かりき 々 〇末黒野に燻る白い煙かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇末黒野の芒となりてよみがえれ 鷹羽狩行(193…

梅見

〇手袋を探がすや梅見日和かな (てぶくろをさがすやうめみびよりかな) 〇梅見して八堂山の裏表 河童三子 〇梅が枝に甘酒回す梅見茶屋 々 〇海みえて八堂山に梅の風 々 〇梅林の弥生遺跡や八堂山 々 From Buru to grandosn 〈此の一句〉 〇出直し死を選ぶべ…

魚氷に上る

〇魚氷に上る太公望の賑わひに (うおひにのぼるたいこうぼうのにぎわいに) 〇誘われて氷に上がる魚かな 河童三子 〇魚氷に上る鯔背(いなせ)な職人気質 々 〇魚氷に上る一番風呂を好む人 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇丸き目をして魚は氷に上…

蕗の薹

〇蕗の薹移り気なもの律儀なもの (ふきのとううつりきなものりちぎなもの) 〇眷属の渓を守りて蕗の薹 河童三子 〇蕗の薹此処に呆けて花となる 々 〇苦き句の香もまた旨し蕗の薹 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇無住寺の鍵大きめに蕗の薹 角川春…

かまくら

〇かまくらの一つ一つに異界の灯 (かまくらのひとつひとつにいかいのひ) 〇かまくらに火を入れて縄文の夢 河童三子 〇大雪をみなかまくらにして住めば 々 〇招かれて餅が膨らむかまくらに 々 〇かまくらの灯に来て腰も丸くなる 々 From Buru to grandson …

下萌

〇下萌や飛行機雲の遥かかな (したもえやひこうきぐものはるかかな) 〇隠し絵のキリシタン燈篭下萌へて 河童三子 〇下萌に赤いヒールの脱がれるや 々 〇下萌や赤い鼻緒のじょじょ履いて 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇草萌や土踏まずなき嬰の足 …

建国日

〇今朝の灘わたつみ昇る建国日 (けさのなだわたつみのぼるけんこくび) 〇紀元節海眺めつつ半世紀 河童三子 〇口あいて埴輪がホーと紀元節 々 〇懐かしき日の丸弁当建国日 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇表具なりし防人の歌や紀元節 渡辺水巴(1…

〇オコジョ見たと婆言い張りし窓の雪 (オコジョみたとばばいいはりしまどのゆき) 〇石垣の穴へ消へゆく鼬見る 河童三子 〇鼬の尾畑の畦道しなやかに 々 〇さいごっぺ残して鼬すぐ消へし 々 〇鼬きて鶏貧血に斃れけり 々 From Buru to grandson 〈此の一句…

青木の実

〇青木の実雪を被って兎の目 (あおきのみゆきをかぶってうさぎのめ) 〇仄暗き林の径の青木の実 河童三子 〇廃屋の裏木戸燈し青木の実 々 〇青木の実友の姉と同い年 々 〇まだ青き末の妹青木の実 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇二月晴青や紅なる…

恋の猫

〇義仲の猫間の御前春の猫 (よしなかのねこまのごぜんはるのねこ) 〇恋猫の雪の夜道を凱旋す 河童三子 〇一晩中恋に狂ひし春の猫 々 〇恋猫の足跡雪の月明り 々 〇義仲忌芭蕉も眠る大津かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇おもひ寝の耳に動くや…

早春

〇早春の雨に濡れてる屋根瓦 (そうしゅんのあめにぬれてるやねかわら) 〇早春の空紫に鴉翔ぶ 河童三子 〇早春や停泊船の喫水線 々 〇早春やまっすぐ昇る地の吐息 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇早春の薪貝殻は砂丘の耳 有馬朗人(1930━2020)

まんさく

〇まんさくや金髪の風国ゆらす (まんさくやきんぱつのかぜくにゆらす) 〇万作に問へばもじゃもじゃ言うふばかり 河童三子 〇金縷梅(まんさく)や錦糸銀糸を靡かせて 々 〇まず咲ひて金縷梅は風を呼ぶ 々 〇金髪の国が揺れてるキンロバイ 々 From Buru to …

余寒

〇木曜の朝の余寒に立ちにけり (もくようのあさのよかんにたちにけり) 〇海碧く余寒の中に輝けり 河童三子 〇きのふより光の増して余寒かな 々 〇人の波余寒の中のお椿さん 々 〇厳しくも余寒のなかの明るさや 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇こ…

立春

〇立春や月の裏側みて環へる (りっしゅんやつきのうらがわみてかえる) 〇立春やきのふの鬼が受付に 河童三子 〇春立つや墨よくのびて筆かるし 々 〇立春の朝搾りたる樽の酒 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇卵一つ立春の藪動乱す 原田喬(不詳)

鬼やらひ

〇縁先の猫逃げてゆく鬼やらひ (えんさきのねこにげていくおにやらい) 〇大津絵の鬼の桝酒節分会 河童三子 〇部屋ゝの戸の開け閉めや鬼やらひ 々 〇鬼やらひ国宝映画観てかへる 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇追儺狂言鬼酔ひ固唾呑みにけり 大…

凍蝶

〇凍蝶の光煌くセレモニー (いてちょうのひかりきらめくセレモニー) 〇葉隠の凍蝶送る儀式かな 河童三子 〇凍蝶の堕ちる辺りの静寂(しじま)かな 々 〇凍蝶の濃き海色求めゆく 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇凍蝶のただ美しき疲れかな 阿部完…

冬の月

〇冬の月まあるく出て季うつる (ふゆのつきまるくいでてときうつる) 〇うかうかと話してをれば冬の月 河童三子 〇冬の月早い夕餉の窓覗く 々 〇回覧板回しに出でて冬の月 々 〇冬の月停泊船の灯り点く 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇音たてぬ家…