2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧

葡萄

〇ピオーネの靄に包まる葡萄かな (ピオーネのもやにつつまるぶどうかな) 〇葡萄皿前に無口や手の忙し 河童三子 〇種のない一期一会の葡萄かな 々 〇野十郎の闇を包みぬ黒葡萄 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇夜に入る鬱のかたちの黒葡萄 奥坂ま…

赤まんま

〇義母を看に行く道々の赤まんま (ははをみにいくみちみちのあかまんま) 〇赤まんま家を遺して入院す 河童三子 〇赤まんまぽろぽろ口を零るるや 々 〇久かたの径に涙す赤まんま 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇犬蓼のとくと淋しきさかり哉 壺春…

秋の雲

〇今掃いたばかりの霄や秋の雲 (いまはいたばかりのそらやあきのく) 〇白布を晒してゐるやう秋の雲 河童三子 〇龍安寺砂にも描く秋の雲 々 〇淡白の刷毛空へ引く秋の雲 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇秋雲やいよいよ遠き末弟子 林翔(1914━2009…

〇蜩や誰も泳がぬ海に来て (ひぐらしやだれもおよがぬうみにきて) 〇蜩に哀しき夢を起こさるる 河童三子 〇カナカナのサヨナラといふ声を聞く 々 〇蜩や海の夕日がさざ波に 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇蜩に一生の一日暮れてゆく 林翔(1914━…

ささげ(豇豆)

〇のびやかに豇豆十六十八と (のびやかにささげじゅろくじゅうはちと) 〇ゆうらりと豇豆揺らして秋立ぬ 河童三子 〇斗六のどこかぬけたる名の豇豆 々 〇長きこと数珠もささげも尊しや 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇あおあおと十八ささげ茂吉の…

初秋

〇白ワイン夕餉に抜いて秋と思ふ (しろワインゆうげにぬいてあきとおもう) 〇夜の障子開けて白秋の風入れる 河童三子 〇夕暮の夕立白秋連れてきぬ 々 〇初秋の涼風虫の音も軽き 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇初秋や蝗握れば柔らかき 芥川龍之…

法師蝉

〇玉露淹れて僧に冷やしぬ法師蝉 (ぎょくろいれてそうにひやしぬほうしせみ) 〇法師蝉台風つづくつくづくと 河童三子 〇三度目の終活ナートつくつく法師 々 〇つくつく法師砂浜に松ぼっくり蹴る 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇山へ杉坂谷へ杉坂…

地蔵盆

〇地蔵盆八十年の小さき地蔵 (じぞうぼんはちじゅうねんのちさきじぞう) 〇浴衣着て前はだけたり地蔵盆 河童三子 〇八十年路地の地蔵に地蔵盆 々 〇裏路地に踊りもあった地蔵盆 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇幻燈はいま西遊記地蔵盆 大堀たか…

処暑

〇樹を伐って涼しき庭や今朝の処暑 (きをきってすずしきにわやけさのしょしょ) 〇窓開けて今日処暑の海風入ルル 河童三子 〇海鮮カレー煮るや瀬戸から処暑の風 々 〇処暑の日や熱帯低気圧に変わる 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇覚めて坐す処暑…

星月夜

〇ペガススの胴に四つや星月夜 (ペガススのどうによっつやほしづきよ) 〇吉里吉里と虫も称へん星月夜 河童三子 〇星月夜やぎ座うを座を窓に見る 々 〇星月夜カシオペヤ座は娘を思う 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇天上によき国ありや星月夜 稲…

秋雷

〇秋雷や北に豪雨のニュース聞く (しゅうらいやきたにごううのニュースきく) 〇海風の葭簀倒して秋の雷 河童三子 〇甲子園秋雷止みてタイブレークから 々 〇秋雷や敗者勝者の球児泣き 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇窯元の百家とどろく秋の雷 …

鈴虫

〇戸を開けて鈴虫の音と共寝かな (とをあけてすずむしのねとともねかな) 〇スズムシの鳴き競ふかな草の闇 河童三子 〇寝そびれて鈴虫の音に夜を明かす 々 〇鈴虫の髭だけ見せて鳴きにけり 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇一病のあとや鈴虫野へ返…

水引草

〇旦那寺へ水引草の小径かな (だんなじへみずひきそうのこみちかな) 〇水引草めでたき事に白と赤 河童三子 〇真ん中の赤い結び目水引草 々 〇一輪挿し水引草の紐の丈 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇水引草風ひやひやと膝に来る 阿部みどり女(1…

露草

〇露草を一花挿し置くわが机 (つゆくさをいっかさしおくわがつくえ) 〇露草や愛しげに抱く朝の露 河童三子 〇露草の露呑んで寝る朝の虫 々 〇露溜めて露草の今朝美しき 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇露草や淋しくなれば泣きもする 星野立子(1…

酔芙蓉

〇アパートの午後はほんのり酔芙蓉 (アパートのごごはほんのりすいふよう) 〇朝(あした)には覚めて咲きたる酔芙蓉 河童三子 〇酔芙蓉ゆび笛の沸く甲子園 々 〇酔芙蓉みるみる雲の現れて 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇廃苑や芙蓉を覆ふ葭の風…

送り火

〇送り火や涼しきうちに旅立たす (おくりびやすずしきうちにたびたたす) 〇送り火の右払ひ伸ぶ大文字 河童三子 〇送り火や茄子の背に夫は往くらし 々 〇送り火の晴れて天まで魂送る 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇大文字や淋しく架る二条橋 京…

終戦日

〇死の形やたら目につく終戦日 (しのかたちやたらめにつくしゅうせんび) 〇じりじりと焼けるやうなり終戦日 河童三子 〇終戦日亀が水から首伸ばす 々 〇終戦日一合の米研ぐ一人 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇堪ふる事いまは暑のみや終戦日 及…

秋暑し

〇目の前の草の勢ひ秋暑し (めのまえのくさのいきおいあきあつし) 〇川床の水の濁りや秋暑し 河童三子 〇秋暑し雀ら蔭に遊ぶかな 々 〇ゐぬる子を駅まで送る残暑かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇昼門を鎖す残暑の裸かな 正岡子規(1867━1902…

阿波踊

〇両手上げ雨も歓喜の阿波踊り (もろてあげあめもかんきのあわおどり) 〇シャンシャンと三味叩く音に阿波踊り 河童三子 〇阿波踊り男踊りの女かな 々 〇幼子の腰つきもよし阿波踊り 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇爪先で進み退く阿波踊 山口誓…

螽斯

〇螽斯きのふの雨の玉を抱く (きりぎりすきのうのあめのたまをだく) 〇夜の灯を慕って雄のキリギリス 河童三子 〇スイッチョンあとは無言の螽斯 々 〇夜の網戸一途に掴む螽斯 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇きりぎりす夜明くる雨戸明りかな 室…

秋の蝉

〇雨やみて秋の蝉ともなりにけり (あめやみてあきのせみともなりにけり) 〇子の住まひ母来し窓や秋の蝉 河童三子 〇釣りに出る父子の竿や秋の蝉 々 〇秋の蝉また降る雨に鳴きやまず 々 From Burur to grandson 〈此の一句〉 〇仰のけに落ちて鳴きけり秋の蝉…

夏草

〇夏草に痛風の脚撫でらるる (なつくさにつうふうのあしなでらるる) 〇夏草や狩猟のごとく隣家の犬 河童三子 〇夏草に朝の散歩を濡らしをり 々 〇夏草や山羊を十頭放ちたし 々 from Buru to grandson 〈此の一句〉 〇夏草や兵どもの夢の跡 松尾芭蕉(1644━…

牛膝

〇野の百合を手折って牛膝もらふ (ののゆりをたおっていのこづちもらう) 〇牛膝青く滅私の修行中 河童三子 〇牛膝つれて海から帰りけり 々 〇のらネコを追ひ牛膝に捉まる 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇袖を引くことを覚えて牛膝 中原道夫〈195…

鳳仙花

〇鳳仙花海へ出る道蜑の庭 (ほうせんか海へでるみちあまのにわ) 〇鳳仙花昼のラジオに島倉千代子 河童三子 〇鳳仙花爆ぜて屋根から君の落つ 々 〇百姓を継ひで従妹の鳳仙花 々 From Buru to gbandson 〈此の一句〉 〇過ぎしことみな懐かしや鳳仙花 徳永球…

立秋

〇キャンバスに立秋の雲走らせる (キャンバスにりっしゅうのくもはしらせる) 〇秋立つや声整はぬ幼虫(おさなむし) 河童三子 〇ヨーグルトに醗酵浅き今朝の秋 々 〇立秋や形ばかりに雨が降る 々 from Buru to grandson 〈此の一句〉 〇けさ秋や瘧(おこり…

西瓜

〇賽の目に商ふ西瓜吾に買ふ (さいのめにあきなうすいかわれにかう) 〇四角など言語道断西瓜は丸し 河童三子 〇西瓜にかぶりつく水分補給かな 々 〇ルビイ色のカットの西瓜買ひにけり 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇閻魔大王大縞西瓜あげてあり…

蚊遣

〇禅僧の衣の裾に蚊遣香 (ぜんそうのころものすそにかやりこう) 〇蚊遣焚く母の面影夕暮る 河童三子 〇蚊遣香夕暮の縁くゆらせる 々 〇蚊遣香怪談を聞く夜の床几 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇蚊遣火の二つ合ひたる烟かな 辻桃子1945━)

葭簀

〇浜店の芦簀に蜑の立話 (はまみせのよしずにあまのたちばなし) 〇子を叱る声が葦簀の奥にある 河童三子 〇葦簀越しに風の話をして行きぬ 々 〇葭簀吊る京の町屋の格子かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇葭簀小屋岬の風に膨らみぬ 山田弘子(1…

海月

〇波の間に海月はぐれて月見上ぐ (なみのまにくらげはぐれてつきみあぐ) 〇工場の排水口の大水母 河童三子 〇月に憧れ海月は浜に上りけり 々 〇月見上げ泪泛かべる海月かな 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇道行の水母か傘を傾けて 鷹羽狩行(193…

夜の秋

〇夜の秋目覚めて思ふ深さかな (よるのあきめざめておもうふかさかな) 〇火を焚いてテントの外の夜の秋 河童三子 〇夜の秋乳の流れる銀河系 々 〇パソコンに原稿を打つ夜の秋 々 From Buru to grandson 〈此の一句〉 〇夜は秋の一湾の灯を身にあびつ 角川…