六月

            〇六月やきのふ回わしぬ砂時計

             (ろくがつやきのうまわしぬすなどけい)

            

             〇六月のタクシーを待つ花嫁と  河童三子

             〇六月や後ろ姿に立つ青年    々   

             〇六月の霧に溺れて少し老ゆ   々

     From Buru to grandson

 

     〈此の一句〉

   〇六月の女すわれる荒莚     石田波郷(1913━1969)