○貼り替えて障子立てれば冬めきぬ （はりかえてしょうじたてればふゆめきぬ） ○冬めくやめっきり猫も現れぬ 秋甫 ○ふゆ兆す峠の道を隣町 々 ○午後の陽や露店の婆へ冬兆す 々

○貼り替えの襖立てれば冬めきぬ （はりかえのふすまたてればふゆめきぬ） ○冬めくやめっきり猫は現れぬ 秋甫 ○冬兆す峠の道を隣町 々 ○午後の陽や露店の婆へ冬兆す 々

○帰り花逢ふて喋って別れけり （かえりばなおうてしゃべってわかれけり） ○泣きもせず笑いもできず帰り花 秋甫 ○帰り花高き声だす無人駅 々 ○咲けばまたそれも哀れや帰り花 々

○返り花逢うて喋って別れけり （かえりばなおうてしゃべってわかれけり） ○泣きもせず笑いもできぬ帰り花 秋甫 ○帰り花高き声出す無人駅 々 ○咲けばまたそれで哀れや帰り花 々

○かぶら大根煮ても漬けても冬に旨し （かぶらだいこんにてもつけてもふゆにうまし ○日の菜きてみかんを送る滋賀愛媛 秋甫 ○日の菜漬けて日の色しぼり出してをり 々 ○大根は太きをもって尊ばれ 々

○蕪大根煮ても漬けても冬旨し （かぶらだいこんにてもつけてもふゆうまし） ○日の菜きて蜜柑を送る滋賀愛媛 秋甫 ○日の菜漬けて火の色しぼり出してをり 々 ○大根は太きをもって尊ばれ 々 京都のいとこから日の菜の塩漬けを送って来た。後は甘酢をつくってそ…

○冬の日や案山子のバス停山の端 （ふゆのひやかかしのバスていやまのはな） ○案山子占む公民館の日向ぼこ 秋甫 ○案山子らの語らう里の冬日和 々 ○奥祖谷の案山子の里の冬日かな 々

○山鼻の家に障子の明るさよ （やまはなのいえにしょうじのあかるさよ） ○ながらへば吾を障子の傍らへ 秋甫 ○あの世へも障子を開けて庭つづき 々 ○冬の日の障子に案山子写りけり 々

○冬の日や案山子のバス停山の端 （ふゆのひやかかしのバスていやまのはな） 徳島東祖谷名頃の案山子 ○案山子占む公民館の日向ぼこ 秋甫 ○奥祖谷の案山子の里の冬日かな 々 ○案山子らの語らう里の冬日和 々 旧友（職場の同僚）と十数年ぶりに再会。

○冬の日の障子に案山子写りけり （ふゆのひのしょうじにかかしうつりけり） ○ながらへば吾を障子の傍らへ 秋甫 ○あの世へも障子を開けて庭つづき 々 ○山鼻の家に障子の明るさよ 々

○富有柿の尊氏に似る面構 （ふゆうがきのたかうじににるつらがま ○柿並べいづれ球子の面構 秋甫 ○渋柿の小さく成りて種多き 々 ○次郎柿継子に辛き薄情け 々

○富有柿の尊氏に似る面構 （ふゆうがきのたかうじににるつらがまえ） ○柿並べいづれ球子の面構 秋甫 ○渋柿の小さく成りて種多き 々 ○次郎柿継子に辛き薄情け 々 柿の種類は昔は富有柿、次郎柿くらいしか知らなかったが、店にも色々な種類が並ぶようになって…

○流星やオリオン座からまた一つ （りゅうせいやオリオンざからまたひとつ） ○オリオンに流星群の一夜かな 秋甫 ○オリオン座にて映画みて冬の夜 々 ○オリオンの腰のベルトに星三つ 々 オリオン座は冬の星座。 いつからだろう、一日一句が4句も作る構成になっ…

○流星やオリオン座からまた一つ （りゅうせいやオリオンざからまたひとつ） ○オリオンに流星群の一夜かな 秋甫 ○オリオン座にて映画みて冬の夜 々 ○オリオンの腰のベルトに星三つ 々

○裏山の紅葉を追えば工事中 （うらやまのもみじをおえばこうじちゅう） ○裏山を隣の街へ蔦紅葉 秋甫 ○袈裟がけに谷を斬りたる蔦紅葉 々 ○余生の中の紅葉に迷う一日かな 々

○裏山の紅葉を追えば工事中 （うらやまのもみじをおえばこうじちゅう） ○裏やまを隣の街へ蔦も紅葉 秋甫 ○袈裟がけに谷を斬りたる蔦紅葉 々 ○余生の中の紅葉に迷う一日かな 々 腰痛の方は如何ですか？（Y・Iさんへ） 立冬も過ぎて冬に突入していますが、この…

○立冬の山に水汲む街の人 （りっとうのやまにみずくむまちのひと） ○立冬や大歩危に豆腐買いけり 秋甫 ○大根のうまくなりゆく冬となる 々 ○釈迦入滅大根蕪さえ啼きぬ 々 水道が民営化されるかもしれないと。 どこかのワイドショーで、水道水がコーラーより高…

○立冬の山に水汲む街の人 （りっとうのやまにみずくむまちのひと） ○立冬や大歩危に豆腐買いけり 秋甫 ○釈迦入滅大根蕪さえ啼きぬ 々 ○大根のうまくなりゆく冬となり 々

○伊予に在り京の紅葉の恋しけり （いよにありきょうのもみじのこいしけり） ○薄もみじ伊予路の遍路海に出る 秋甫 ○伊予なれば海山近く薄紅葉 々 ○川魚のもみじの上に乗せられし 々

○伊予に在り京の紅葉の恋しけり （いよにありきょうのもみじのこいしけり） ○伊予なれば海山近く薄紅葉 秋甫 ○薄紅葉伊予路の遍路海に出る 々 ○川魚の紅葉の上に載せられし 々 紅葉の便りが西の方にも聞かれるようになった。が、この辺りの紅葉は物足りない…

○サクソホンの哀しき調べ冬に入る （サクソホンのかなしきしらべふゆにいる） ○駅伝の号砲鳴るや今朝の冬 秋甫 ○冬来る雀ばかりが残りをり 々 ○朝刊のバイクの音も冬来る 々

○サクソホンの哀しき調べ冬に入る （サクソホンのかなしきしらべふゆにいる） ○駅伝の号砲鳴るや今朝の冬 秋甫 ○冬来る雀ばかりが残りけり 々 ○朝刊のバイクの音も今朝の冬 々 蒲団に包まってシンフォニー サクソホーンの音色をぬくぬくとした蒲団の中で聞い…

○神還る胸のあたりが温かし （かみもどるむねのあたりがあたたかし） ○お還りは気球かもしれず神迎え 秋甫 ○出雲より風あらたかに神還る 々 ○膝痛を忘れてゐたり神もどる 々

○神還る胸のあたりが温かし （かみもどるむねのあたりがあたたかし） ○お還りは気球かもしれず神迎え 秋甫 ○出雲より風あらたかに神還る 々 ○膝痛を忘れてゐたり神還る 々 日本の神さまは十月には出雲へ集まって地方を留守にするらしい。地球上には様々な神…

○文化の日シェイクスピアを出してみる （ぶんかのひシェイクスピアをだしてみる） ○深夜便ラジオに始まる文化の日 秋甫 ○新聞は電子版にて文化の日 々 ○たこ焼きとうどん券買う文化の日 々

○文化の日シェイクスピアを出してみる （ぶんかのひシェイクスピアをだしてみる） ○深夜便ラジオに始まる文化の日 秋甫 ○新聞は電子版にて文化の日 々 ○たこ焼きとうどん券買う文化の日 々 文化の日。一年に一度くらいは文化について考えてみるべきかもしれ…

○けむり茸この世も実体なき処 （けむりだけこのよもじったいなきところ） ○スクランブル交差点行くけむり茸 秋甫 ○けむり茸生者必滅会者定離 々 ○宝くじ一等賞などけむり茸 々

○けむり茸この世も実体なき処 （けむりだけこのよもじったいなきところ） ○スクランブル交差点行くけむり茸 秋甫 ○けむり茸生者必滅会者定離 々 ○宝くじ一等賞などけむり茸 々 生者必滅会者定離、憂き世の習ひにて候ふなり。 解放された安田純平（４４）さん…

○冬支度芋にも毛布着せてやり （ふゆしたくいもにももうふきせてやり） 日本版GPS「みちびき」の軌道 ○芋鍋に芋食う日々や冬隣り 秋甫 ○冬めきて列島は雲が筋引く 々 ○「みちびき」のＧＰＳに冬隣 々 「みちびき」の運用開始 2010年に１号機が打ち上げられて…

○冬支度芋にも毛布着せてやり （ふゆしたくいもにももうふきせてやり ○「みちびき」のＧＰＳに冬隣 秋甫 ○冬めきて列島は雲の筋引く 々 ○芋鍋の芋食う日々や冬隣 々