〇初冠雪女ごころの胸騒ぎ
(はつかんせつおんなごころのむなさわぎ)
〇村人の消えてゆく日や初冠雪 河童三子
〇前山の今朝の初雪雲でなく 々
〇初冠雪ゆすぶってみる灯油缶 々
婆ごころ
秋からこっち 初めて豊受山に雪がかかりました 居間のブルばあちゃんが座る真正面の位置にその山はあります いつの間にかブルばあちゃんは それほど高くもない その山を自分の山と考えるようになっていたのです。
京都滞在中 娘さんの本棚にあった深沢七郎の「楢山節考」を読んでいましたから 豊受山の冠雪をみながら 昔信州の奥里に暮す人々の慣習と そこでの人間の尊厳を思いました。
「楢山節考」では 山へ行く日雪が降れば その人は幸運な人であると 考えられた。