〇葛の雨不器男の里の遥かなる

             (くずのあめふきおのさとののはるかなる)

            

            〇言い訳も心がわりも葛畳      河童三子

            〇駆け抜ける犬が禊(みそぎ)の葛の露   々

            〇真葛原一山隠す気勢見ゆ         々

     婆ごころ

 

  「今朝の秋」っていう 秋の季語があるけど

 今日の朝の秋は今年何度か目に感じた 「秋だな」とブルばあちゃんは思いました。

 

  然し、ちょっといつもの「今朝の秋」と違うところが幾つかありました

 ブルばあちゃんは ブルッと震えました 窓から冷たい風が入って来るのです

 まるで昨日までのクーラーと扇風機の舞う部屋以上に 冷えているではありませんか

 長袖の服を着なければならないほどです その風は 夕方になっても

 変わることなく 部屋の中を駆け抜けて行きました。