気がつけば、もう二月になっていた。すると、一月のほとんどを座って部屋から豊受山や翠波高原を眺めていたことになる。
◦雪山に雪占のごとクルス見ゆ
豊受山の東の峰に薄い雪がかかると、峰いっぱいに大きな十字架が浮かび上がって見える。今年もそれはくっきりと見えた、何かの啓示が現れるのかもしれないと思って毎日待ち続けていたが、クルスはこの一両日ですっかり消えてしまった。何事もなかった。
JR四国の駅めぐりは、最後に残しておいた「予讃線」を始めました。
高松〜宇和島間(伊予長浜経由と内子線を含む)102駅を3回に分けて廻ることにしました。第1回目は高松〜関川の駅。
1高松駅
2香西駅
3鬼無駅
◦節分や鬼無の里は豆いらず
4端岡駅
5国分駅
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6讃岐府中駅
7鴨川駅
8八十場駅
9坂出駅
10宇多津駅
11猪熊弦一郎美術館
丸亀駅のロータリーに隣接して建っています。猪熊弦一郎は1902年高松市に生まれて少年時代を香川で過ごしました。一般的に広く親しい馴染みのあるものでは三越の包装紙のデザインがそうです。本の挿絵から大きな壁画にいたるまで、広い館内に整然と展示されています。
12丸亀駅
13讃岐塩屋駅
14多度津駅
ここは土讃線の始発駅であり終着駅でもあります。今回は操車場の風景を眺める余裕がありませんでした。
15海岸寺駅
16津島ノ宮駅
毎年8月4日と5日、夏季大祭の両日のみ営業されるしかも、日本一営業日数の少ない駅です。
17津嶋神社
津嶋神社の本殿は津島(鼠島と呼ばれた)に建てられており、夏季大祭の期間中(毎年8月4日5日の二日間)の前後以外は入口が封鎖されて、橋桁に敷き詰められる板もはずされています。祭神は素サ鳴命で、牛馬の神と子供の守護神として親しまれています。
◦お社の渡りを待つか百合鴎
18詫間駅
19浦島伝説(モニュメント)
詫間の駅前に何故か浦島太郎と村の子供たちのモニュメントがありました。
年末にこの詫間へ出張で来た婿は駅前のうどん屋で昼食を取ったあと車に乗ってからポケットに入れたはずの財布がなく、後でお店へ訊いてみると、駐車場に落ちていたとのことで、預かってくれていたそうです。やっぱり浦島太郎の村だったのですね。
◦枇杷の花雄猫のみる白昼夢
◦冬旱もといた家も村もなく
◦二月きて天も閉じたる寒さかな
◦冬凪に貨車をひとつの駅舎出る
◦雪峰を斜めに截っていく鴉
◦如月の鵙の見張りは空を裂く