玉葱

     ○玉葱に残る涙を絞らるる
(たまねぎにのこるなみだをしぼらるる)
喜怒哀楽
 喜怒哀楽の四つの中でも哀がもっとも鈍くなっているのではないだろうか、自分のためにも他人のためにもほとんど泣いていない気がする。涙が枯れてしまうほど特別悲しい思い出もないけれど果たして私のうちにまだ流す涙はあるのだろうか。
 未完現実への原稿が書き上がった、早速E−mail1にして送信するもしばらくして戻ってきてしまう。あれこれ悪戦苦闘の末、先方のアドレスが変わっていた。もう2時間はそれに費いやしてしまっていたのである。