◦秋深し隣保の葬を知らざりき
(あきふかしりんぽのそうをしらざりき)
街ではプチホールの広告に「家族葬」といのを目にする昨今であるが、ここ田畑が広がる地方ではやっと葬儀をプロの手に委ねる段階にまでは至っているが、まだまだ人生最後のお見送りは集落の手でという考えが根強い。
そんな中、ある家の当主が亡くなっていたのを3ヶ月経って、周囲が知ったというのですぐの隣家は随分な非難の的となったようである。
亡くなっているのを誰も気づかなかったいうのでなく、家族が身内だけでひっそりと葬儀を執り行っていたのである。こもごも秋深い空気を感じる事だ。