秋の航

     ◦国勢に吾が名ひとりを秋の航
(こくせいにわがなひとりをあきのこう)
 国勢調査
 国勢調査員がやって来た。5年に一度のこの申告、これまで3、4回くらい自分で書いた記憶がある。初回の調査用紙には家族の学歴や家の間数や建坪まで記入したように思う。隣家の市役所へ務めている息子が集めに来たりしたので、どうしてこんな事まで?と、すこし抵抗を感じながら書いた。
 今回はパソコンから回答ができるらしい。一応係員に説明を受けてパソコンで挑戦してみた。簡単に入力完了した。以前に感じた嫌な気持ちはなかった。
 個人情報保護法というのにはじめて好感をもつことが出来た。

 国勢調査で頭に浮かぶのは、聖書のイエスの生誕物語りである。イエスの当時ベツレヘムはローマの支配下にあった。イエスの父ヨセフとマリヤはナザレに住んでいたが、ベツレヘムの出身であったので、その年にあった人口調査のためナザレからベツレヘムへ上っていった。その旅の途中でイエスが誕生したのである。