初夢

     ○初夢の追いかけて来る事もなく
(はつゆめのおいかけてくることもなく)

       ○初夢に味噌買うて二百五十九円   秋甫
       ○初夢のぼんやりぼけて怖くもなく  々
       ○初夢を風が攫ってしまひけり    々
 初夢になるのだろうか。嫌にはっきり覚えているのは、259円という数字というか、金額なのだ。しかもそれはお味噌の金額ということまではっきりしていたのだ。それらの数字や物が出て来る背景の状況などは何もなく、ただ、考えられることは、259円でお味噌を買おうとしていたという実感だけであった。