新涼

     ○新涼の心に添へる朝かな
(しんりょうのこころにそえるあしたかな)

       ○新涼を大吟醸の喉越しに     秋甫
       ○大吟醸飲めば新涼入りきたり   々
       ○新涼や仕切り直してペンを執る  々
 どうやら京都では、私が随分と老人になったように見ているようだ。最近とみにお腹の周りが大きくなって体重も増えている。伏見の酒蔵や宇治の平等院を見学した日は、娘のスマホには1万歩少々、婿殿の母親の携帯には1万2千歩と表示されていたようだ。3人の中でついつい私が遅れ気味になっていたのである。
 この夏の暑さもあってなかなかそれだけは歩いていなかったし、散歩は自然消滅していたのである。涼しくなれば仕切り直して、健康志向に努力しようか、いえいえ私の仕切り直しはペンを持って紙に向かってだろうと自分に言い聞かせている。
 寂聴さんのように死ぬときはペンを持っていたいと、私も思っているである。