九月尽

     ○九月尽仕切り直して水を飲む
(くがつじんしきりなおしてみずをのむ)

       ○涼しさにまだ慣れぬ日の九月尽   秋甫
       ○颱風の同じ道来て九月尽      々
       ○捨てるものばかり集めて九月尽   々
 颱風24号
 朝から準備万端颱風を待っています。沖縄から、奄美へ、やがて九州の南の海上。ずいぶん首を長くして待っていましたから、とうとう疲れてしまいました。
 夜の9時前、サイド台の電話がなりました。「も〜し〜も〜し」寝ぼけた声で受話器を取りました。電話の主は「テレビを見ていて、その辺が非常に危険な状態だと言っていますが大丈夫ですか?」というのです。あんなに降っていた雨も、少し強いと思われた風もすっかり止んで静かになり、ぐっすり寝込んでおりました。さぞかし暢気者と思うでしょう、あんまり長い間待ち疲れてしまったのです。