虫送り

     ○石搏ちて地の虫散らす虫送り
(いしうちてちのむしちらすむしおくり)
実盛さんの霊
       ○子らが搏ちわが庭の虫送る    秋甫
       ○虫送り平家の白き布揚げて    々
       ○わが亡夫の虫にはをらず虫送り  々
 我が家は虫の家である。蟻、ダンゴムシゲジゲジヤスデ、ゴキブリ、蜘蛛などが家の中で我がもの顔でのさばっている。
 今年は今のところゴキブリとムカデの姿を見ることが少ないから、ホッとしている。
 虫送りの行事は農作物に害を与える虫の駆除が目的であった。悲しい死を遂げた霊が虫に怨霊となるという考えからである。特に非業の平家の怨霊も虫になっているというところから実盛の霊を祀っている地域もある。