落し文

     ○危ぶまる雨降りやまず落し文
(あやぶまるあめふりやまずおとしぶみ)
広島に大雨災害
       ○お隣の塀乗り出して落し文   秋甫
       ○衣食住親の遺産に落し文    々
       ○落し文親の思いに包まれて   々
 落し文、なんて優雅な呼び名だろう。
 現実には昆虫が栗や楢などの葉に卵を産み付けて、その葉を産着のようにくるんでしまう。やがて落ちると、その形から誰かが落とした手紙のようだというのである。
 卵はそれを衣食拾住に代えて成長するわけである。