野焼

     ○野焼の炎陽と交われば歓喜の声
(のやきのひひとまじわればかんきのこえ)
草燃す
       ○夕野焼家路に遠き吉野川           秋甫
       ○末黒野(すぐろの)や雨の空まで暖かし    秋甫
       ○末黒野(すぐろの)のすぐ萌え出づる豆菜かな 々
 遠出の帰途、吉野川の堤防沿いを走ることはよくある。今頃の時期には、広い堤防の中で野焼をしている光景が見られた。その火は一日遊んだ疲れを癒してくれる穏やか遠火でもあった。