団栗

     ○団栗を呑み大鯉の知らぬ顔
(どんぐりをのみおおごいのしらぬかを)
京都、松ヶ崎へ
     ○桂の葉落ちて甘き香冬近し   秋甫
 松ヶ崎で娘の手作りのパスタの昼食をすませてから宝ヶ池の散歩を試みた。Myパートナーも同伴とあって気取った前菜やワインなども添えて見た目洒落た風に設えた卓上だったが、多分娘は頑張ったのだろうな。
 食後の散歩にマンションから歩いて宝ヶ池へ出た。午後の木々の陰は長く池を一周するコースの人たちもまばらであった。湖畔に一本の桂の木があって、丸い黄葉を落としていたその葉を鼻に持ってくと幽かに甘い香りがした。のんびりとした午後であった。