霧流る灯下に猫の朝帰り
(きりながるとうかにねこのあさがえり)
11月の冷え込み
 夜明けが随分遅くなった。散歩の時刻はまだ足元がはっきりしない薄明かりの中になる。雨がつづいていたので、久しぶりの散歩となった。中学校のグランドの横で会ういつもの犬には会わなかったが、横の一軒家の門灯の下に猫が座っていた。大方夜遊びに出ていたうちに締め出されてしまったのだろう。
 寒川の西谷川は台風21号で水嵩を増して、轟轟と音をたてていた。

 弟から電話があった。長男(30代)はずっと咳がとまらずいろいろ検査した結果サルコイドーシスという名の病に罹っているというのだ。次男は数年前20代で、散歩中に倒れて原因不明のまま亡くなっていた。そんなこともあって神経質になっているのだろう。私は、じめて聞く名前に何度も聞き直してサルコイドーシスと確認した。
 調べてみると20〜40代に発生しやすく、体内のあらゆる臓器にできる肉芽腫(繊維のかたまり)で、癌とは異なり自然消滅することがあるらしい。