きのこ狩り

     ○きのこ狩り小楢の森に月の出で
(きのこがりこならのもりにつきのいで)
台風一過
 台風は去ったもののいわゆる台風一過のイメージである秋晴れにはならなかった。
 今日74歳になって、銀行から祝いの箸が郵送で届いた。眼鏡屋の見知らぬ男からも電話でおめでとうなどと言われたりした(営業用)。

 「おかしなはがきが、ある土曜日の夕方、一郎のうちにきました。
  かねた一郎さま 9がつ十九日
  あなたは、ごきげんよろしいほで、、けっこうです。
  あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。
  とびどぐもたないでくなさい。
                      山ねこ 拝 」

 宮沢賢治の「どんぐりと山ねこ」の最初の部分である。一郎は山ねこに呼び出されてどんぐりの争いの仲裁を頼まれます。どんぐりたちは、一番えらいのは頭が尖ったもの。頭の丸い物。長い物。背の高い物。大きい物。それぞれ自分が一番なのだと争って山は大揺れだ。
 なんだか昨日の投票結果をああでもない、こうでもないと討論している様子が重なって見えるようで面白い。