軒すだれ

     ○軒すだれ団扇の似合う部屋となり
(のきすだれうちわのにあうへやとなり)
夜のクラッシック
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲、半分くらい聞いていれば眠ってしまうだろうと考えていました。ところが演奏者はジネット・ヌヴー、知る人ぞ知る伝説のヌヴーです。それに千住真理子の自然な解説も良かったのでしょう。眠気は吹っ飛んでラジオにしがみつくような姿勢で聴いてしまいました。ショパンノクターンは兄のジャン・ヌヴーのピアノと共演です。
 ジネット・ヌヴーについて少し調べてみました。
 1919年8月11日 パリに生まれる。15歳でヴィエニヤフスキ国際ブァイオリン・コンクールで1位。
 ヌヴーを指導したカール・フレッシュに「彼女は天から贈り物を授かって生まれてきた人だ。私はそれに手を触れてあれこれしたくはない。私にできるのは、いくらかの純粋に技術上の助言くらいだ」と言わせた。

 ヌヴーは1949年10月27日 兄のジャン・ヌヴーと共にアメリカへの演奏旅行の途中、エールフランスの飛行機事故で亡くなってしまいました。彼女の手元にあったストラディヴァリウスも一緒に...。

 時に、我が孫は男子15歳で音楽に目覚めたのでしょうか。学校の選択科目に、書道、美術、音楽の三択から音楽を選択したということで、家族は大いに悦び電子ピアノを家に買ったそうです。祖母が上京しても眠る場所もないほど狭いのにも拘わらずですよ。
よくよく考えますに、孫は音楽だと一番エネルギーをかけなくて済む教科と睨んだに違い無いのです。楽ができると思っているのかも。案外そんなところに深い穴があって、穴の奥深く転がり込んでしまう事だって人生にはありうる事を知らねばならないでしょう。