田水張る

     ○田の神を立たせて水の張られけり
(たのかみをたたせてみずのはられけり)
田の神
朝の散歩道に、田植えの準備で水の張られた田圃がありました。丁度田圃の真ん中に田守の神さまをお祀りした祠があって、それが水の上に厳かに現れていました。
 いつ、誰がそこに神さまをお祀りしたのか、田圃の隅に移されることもなく、堂々と水を周囲に侍らしているのです。耕すときも、植える時も随分邪魔になる事でしょう。
 けれども田の神はそれらに増して威風堂々としているのです。