息白し

     ○息白し手を振るわれを鴉見る
(いきしろしてをふるわれをからすみる)
手を振るわれ
 寒気団の到来で朝の息は白い。「気を付けてね」とでも言って手を振ったけど、電柱に留まっていたカラスが首を傾げて見ていた。
 「何だい、どうしたっていうんだ。カラスの勝ってでしょ、はこっちのことだ」