夏休み

     ◦暗号文作ってみたり夏休み
(あんごうぶんつくってみたりなつやすみ)
黄金虫の暗号
 ポオの黄金虫を読んだ。2、3年前にもやはりこんな暑い時季に読んでいる。冒険や探検につきものはパナバ帽と半ズボン、それに南海の孤島が定番である。
 ところが、ポオの「黄金虫」はアメリカ・カロライナー州チャールストン郡のサリバン島が舞台であった。
 1700年代にはアフリカ奴隷がサリバン島に上陸させられそこで売買された。アメリカ独立戦争南北戦争の要塞にもなっている。
 さて、この物語りは、その島に住む厭世的な青年と彼に忠実な黒奴、彼の友人の三人が登場する。それに一匹のニューファンドランド種の犬。
 島の砂浜で拾った一枚の羊皮紙に、それは黄金虫を包むために黒奴が何気なく拾った物だったが、それに謎の暗号が書かれているのを発見する。日常生活に鬱屈していた青年はその謎解きにのめり込んで、ついに海賊が隠した財宝の箱を掘り出す。暗号は異次元の世界へ誘う入口なのだ。