◦蟹の端居に沖よりの風の中
(かにのはしいにおきよりのかぜのなか)
炎天
 辺りが明るくなるのを待って、早朝より表の木を切った。涼しいうちの作業が一番であったが、ゴミの収集車が来るまでにまとめて出して置きたい気持ちも強かったのである。
 朝食前には木を出して、居間の窓に日除けの幕も張り終えた。いよいよの夏本番に備えた。すべて助手を務めたに過ぎなかったのあるが、もうぐったり。

 お茶を飲みに来た友人から、組内の人の死を聞かされた。亡くなった彼女は私と同年齢であった事にショックを受けたが、3年前から入院していたその病院で亡くなったそうだ。葬儀は家族だけで済ませたそうである。
 
 午後から、外は空気が揺らいでいるように見える炎天だった。