○貧しさも楽しき野辺の土筆摘み
(まずしさもたのしきのべのつくしつみ)
○山ほどの土筆ひろげて袴取り 秋穂
○雲水の列につくしの頭かな 々
○意気合って土筆を摘めば二倍強 々
他にも土筆を摘む人がいた。パートナーの孫が東大に合格したのでお祝いを持って娘さんの所へ行くのに土筆のみやげをということになったのだ。
土筆の林立する台地には先客がいて、一人もくもくと摘まれていた。そこには彼女が十分に摘み取ってもまだ余りあるということを承知していたので、一端家にもどってお茶を飲んでから再び行ってみると見知らぬ彼女は堪能して帰っていた。その後でも田舎のみやげにする程十分な土筆が摘めたのである。