柿を干す

     ○干し柿にベランダ盗られ乾燥機
(ほしがきにベランダとられかんそうき)
洗濯ものは乾燥機で
     ○朝顔に釣瓶とられてもらい水    加賀千代女
 加賀千代女の句が頭をよぎった。朝顔と釣瓶。干し柿とベランダ。随分情景は変わってくるが詩的表現では朝顔と釣瓶には到底かなわない。
 100個近い柿を、剥き手は私、柿を紐に繋げるのは娘の作業と手分けしてやった結果、想像していたよりは効率よく進んで夜の内にベランダへ吊るすことができた。
 マンションの周辺には大きな樹があってそこにはたえず小鳥たちが囀っていたから、皮を剥いた柿がぶら下がっているのをみつければ絶好の獲物になるだろう。干し柿が仕上がる1か月ほどは鳥の番人も必要となることだろう。