犬蓼

     ○犬蓼の首持ちあげて立ちにけり
(いぬたでのくびもちあげてたちにけり)
イヌタデ
 柳蓼といのがあって、これが真蓼とか本蓼とよばれているものである。こっちの方は穂が垂れているのだ。なぜか草木にはイヌなどと頭に付けてよく似ているけどホンモノじゃないと区別されているのが多いのである。蓼のイヌは本家の頭を下げて、やる気のないような恰好でなく頭を上げているところががイヌでもしゃっきとしていていいと思う。
 やっぱりちょっと豊かさには欠けるかな、「稔るほど頭を垂れる稲穂かな」赤まんまはずっしり稔っているほうが美味しそうである。