2016-01-01から1年間の記事一覧

文化の日

○文化の日通販に本予約する (ぶんかのひつうはんにほんよやくする) 佐藤愛子 今年93歳になられるらしい。大声で怒れる元気を持ち合わせておられるのは頼もしい限りで、何故か大阪出身であるというところにホットしたものだ。 僅か数時間で通販で買った「…

熟柿

○熟柿喰ふ産褥の母見てしまう (じゅくしくらうさんじょくのははみてしまう)  幼児期の記憶 戦後も私は滋賀の祖父母の元に一人疎開の延長生活をつづけていた。そこへ京都から母がやって来た。時々母は帰省していたのだろう。しばらくは滞在していくのが何…

柿熟るる

○馴初めの枝に今年の柿熟るる (なれそめのえだにことしのかきうるる)

ハロウィーン

○ハロウィーン仮装を取るやどて南瓜 (ハロウィーンかそうをとるやどてかぼちゃ)

万聖節

○万聖節釈迦もアッラも奥の棚 (ばんせいせつしゃかもアッラもおくのたな)

黄落

○黄落の色に現の作務衣着て (こうらくのいろにうつつのさむえきて)

紅葉狩

○紅葉狩約してをりぬ人のゐて (もみじがりやくしておりぬひとのいて)

朝冷え

○朝冷えて庭のもみじも濃かりけり (あさびえてにわのもみじもこかりけり)

林檎

○林檎むきつ老ひに恋の炎生るるとき (りんごむきつおいにこいのほうるるとき)

後の月

○後の月また甦る嫉妬心 (のちのつきまたよみがえるしっとしん)

団栗

○ポケットの右と左に団栗の (ポケットのみぎとひだりにどんぐりの)

秋祭り

○太鼓来て我が誕生日の秋祭り (たいこきてわがたんじょうびのあきまつり)

芋がら

○芋がらを焼いて燻る嫉妬かな (いもがらをやいてくすぶるしっとかな)

赤い羽根

○国会の大臣席の赤い羽根 (こっかいのだいじんせきのあかいはね)

案山子

○案山子らのやがて無口に秋の暮 (かかしらのやがてむくちにあきのくれ)

秋霞

○パッカーの国へ着く頃秋霞 (パッカーのくにへつくころあきがすみ)

帰り花

○パッカーに路地裏狭し帰り花 (パッカーにろじうらせましかえりばな)

秋しぐれ

○金髪のバックパッカー秋しぐれ (きんぱつのバックパッカーあきしぐれ)

秋行く

○秋行くや悔ひの募りし夜半の雨 (あきゆくやくいのつのりしやわのあめ)

鬼の子

○鬼の子の蓑の家揺れて世を拗ねる (おにのこのみののやゆれてよをすねる)

黄落

○黄落やモンキーダンス哀しけり (こうらくやモンキーダンスかなしけり)

秋寒

○秋寒しきのふのこころ覆す (あきさむしきのうのこころくつがえす)

零余子

○ゆきずりのオランダ人と零余子採り (ゆきずりのオランダじんとむかごとり)

黄葉

○黄落や「葉っぱのフレディ」でありたい (こうらくや「はっぱのフレディ」でありたい)

○パッカーや十五万石の秋を行く (パッカーやじゅうごまんごくのあきをゆく)

秋祭り

○秋祭ちょうさの上の一気飲み (あきまつりちょうさのうえのいっきのみ)

○渋柿やピエロの頬の描き涙 (しぶがきやピエロのほほのかきなみだ)

鰯雲

○鰯雲鏡に映し雲に乗る (いわしぐもかがみにうつしくもにのる)

草の実

○草の実の人を恋しく思ふとき (くさのみのひとをこいしくおもうとき)

秋時雨

○秋時雨こころ通わぬ人を待つ (あきしぐれこころかよわぬひとをまつ)