○休校の子も出て一家芋植うる
(きゅうこうのこもでていっかいもううる)
○元校長件(くだん)の芋を植えにけり 秋甫
○種芋の芽の上に土深く着せ 々
○昔日の吾天秤に種芋と 々
(きゅうこうのこもでていっかいもううる)
○元校長件(くだん)の芋を植えにけり 秋甫
○種芋の芽の上に土深く着せ 々
○昔日の吾天秤に種芋と 々
(なずなばなよはウイルスにとじこもり)
○べったりと在れば疲るる薺花 秋甫
○薺花悲しい時は悲しみに 々
○時来ればぺんぺん草の飛びゆかむ 々
(なかへじにつみしつくしがゆめにでて)
○土筆摘めば胞子となりて君は飛ぶ 秋甫
○ここの野を明日は飛び立つ土筆かな 々
○土筆摘み在所問われて詰まりけり 々
(あけがたのやねのひかるやはるのあめ)
○北山の裾野も濡らす春の雨 秋甫
○春雨や雲竜登る峰の峪 々
○春雨や双ヶ丘の心療院 々
(さんしょうのめをたしかめてゆめつなぐ)
○山椒の枯木と紛うほどに芽を 秋甫
○薔薇の芽や少し間のあり吾寿命 々
○薔薇の芽に早や目をつけし小鳥たち 々
(はつちょうのよぎるしろさやむぎのはた)
○何気なくやり過ごし初蝶と覚ゆ 秋甫
○初蝶や白菜にもう花咲いて 々
○初蝶の何かに迷う如くでて 々
(あかきかむりもてきたきじにならんとす)
○毎年に裏畑歩く雉(きぎす)かな 秋甫
○雉の尾のしだりに空を翔び立てず 々
○妻恋の雉歩み行く春の雨 々