2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

二月尽

◦羅漢さん肩傾ぶける二月尽 (らかんさんかたかたぶけるにがつじん)

竹の秋

◦天を裂き主は来ませりや竹の秋 (てんをさきしゅはきませりやたけのあき)

春の雨

◦春の雨イコンのイエス真ん中に (はるのあめイコンイエスまんなかに)

春の道

◦信仰に老ひて野に入る春の道 (しんこうにおいてのにいるはるのみち)

黄砂

◦瀬戸の島すっぽり隠し黄砂ふる (せとのしますっぽりかくしこうさふる)

春一番

◦春一番重たきものを落としけり (はるいちばんおもたきものをおとしけり)

水温む

◦大津絵に瓢箪なまず水温む (おおつえにひょうたんなまずみずぬるむ)

春の旅

◦大津絵の鬼鉦叩き春の旅 (おおつえのおにかねたたきはるのたび)

春音色

◦大津絵の座頭が三味も春音色 (おおつえのざとうがしゃみもはるねいろ)

春障子

◦泡沫や一日のかげ絵春障子 (うたかたやひとひのかげえはるしょうじ)

恋猫

◦恋猫の性かくしなし昼の屋根 (こいねこのさがかくしなしひるのやね)

余寒

◦蒲団より首だし余寒たしかめる (ふとんよりくびだしよかんたしかめる)

西行忌

◦吟遊の夢の銀河や西行忌 (ぎんゆうのゆめのぎんがやさいぎょうき)

◦梅の香や紅白梅図光琳展 (うめのかやこうはくばいずこうりんてん)

白梅

◦白梅や婦系図は冨士子の演 (しらうめやおんなけいずはふじこのえん)

料峭

◦料峭や「しあわせの里」予約中 (りょうしょうや「しあわせのさと」よやくちゅう)

料峭

◦料峭や三毛の貼り紙尋ね猫 (りょうしょうやみけのはりがみたずねねこ)

春の夢

◦春の夢幽体離脱して迷ふ (はるのゆめゆうたいりだつしてまよう)

春朧

◦春おぼろ残月山に迷いけり (はるおぼろざんげつやまにまよいけり)

冴え返る

◦稿了へし空に銀河の冴え返る (こうおえしそらにぎんがのさえかえる)

底冷え

◦底冷えのどん底にたつお椿さん (そこびえのどんぞこにたつおつばきさん)

水仙

◦水仙に親ゆび姫の眠る夜 (すいせんにおやゆびのねむるよる)

蕗の薹

◦辞令受く故郷へ一歩の蕗の薹 (じれいうくくにへいっぽのふきのとう)

春の鐘

◦朝靄や檀家の里に春の鐘 (あさもややだんかのさとにはるのかね)

立春

◦立春や京のゆめ奈良の夢みて (りっしゅんやきょうのゆめならのゆめみて)

節分

◦赤鬼は隣の男節分会 (あかおにはとなりのおとこせつぶんえ)

春立つ

◦春立つや疑わしきは罰すべし (はるたつやうたがわしきはばっすべき)

二月

◦絵を描く日カレンダーに丸入れて二月 (えをかくひカレンダーにまるいれてにがつ)