独活

          〇思春期や疵つきやすき室の独活

             (ししゅんきやきずつきやすきむろのうど)

            

            〇独活といふ曖昧な味やみ憑きぬ    河童三子

            〇今更に独活と呼ばるる傘寿かな     々

            〇引きこもり独活のやうなる白さかな   々

 

     ブル便り

 

                  福音館「ことばあそびうた」より

   〈此の一句〉

   〇独活の色万葉女人の恋のごと     田中冬二(1894━1980)