十二月

          〇十二月コンテナ船の荷揚げ待つ

             (じゅうにがつコンテナせんのにあげまつ)

           

            〇遠海に朝日しみ沁み十二月     河童三子

            〇十二月猫と見てゐる遠い山     々

            〇衰へて五感寂しき十二月      々

 

     婆ごころ

    

  暖かで穏やかな12月の始まりです 庭塀の棟瓦が朝の光に輝いてみえます ブルばあちゃんは午前中パートナーさんと山へ出かけました。

 こちらの山の紅葉は毎年あまり進まないまま終わってしまうのですが どうやら今年も例外ではないようです 緑の葉がどんよりと濁って見える山を縫って トンネルを抜けて 奥の山郷にでるとダムの湖があります ほとんど砂州を見せているそのダムに 今年は結構貯水があって魚を釣るボートや カヤックがのんびりと浮いていました。

 ブルばあちゃんのお目当ては 山肌に咲いている南天なのです あんまり暖かかったので お正月に活ける南天の出来栄えの下見ですこの数年 庭の南天は此の時期まで実を着けていたことがないので お正月は山の南天をもらうことにしているのです。

 南天の木は すぐ見つかりました けれど何故か実は真赤ではありません 少し茶色っぽいのです これからもっと寒くなると赤くなるのかもしれません 次回を楽しみにブルばあちゃんは山を下りました。