冬の蜂

            〇約束の蜜を夢みる冬の蜂

              (やくそくのみつをゆめみるふゆのはち)

            

             〇冬暖にあだな命や冬の蜂     河童三子

             〇日当りに脚のばしをり冬の蜂   々

             〇冬の蜂電車に乗って検診に    々

 

     婆ごころ

 

  三階の広い窓からは欅の梢が覗いています 久しぶりに見る居間からの 光景に腰を下ろしました 朝出発した四国はからっと晴れていたのに ここは雲がかかって午後3時過ぎでも 早い夕暮れのような どんよりした空です そのうえ欅の梢を風が揺らすと 足下から冷えが上がってきます。

 やっぱり京都 駅まえのバス停の混雑に2バス遅らせても 臨時増便が満員の乗客でした 新幹線でも大きな荷物が通路をふさいでいて トイレの移動になかなか苦労があったほどです。

 ブルばあちゃんは ダイニングテーブルでひと息いれると 持って来た荷物の整理を始めましたが 5月に来た半年前より体力的な衰えを感じていました 術後の検診にいつまで通院できるか 少し気がかりです。