浮鹿子

          〇本読めば浮鹿子が灯火親しめり

               (ほんよめばうんかがとうかしたしめり)

            

            〇夜の浮塵子わが書の上に涯るかな   河童三子

            〇米櫃に今年の浮塵子叕れるよ     々

            〇よく見れば足も目もある浮塵子かな  々

 

     私の本棚   

 

「こどものための 聖書物語」 フィリップ・ターナー文  ブライアン・ワイルドスミス

                        三浦朱門曽野綾子 訳文

 

       「神がなにもかも つくった」

       はじめに、神だけがいた。世界のさいしょの日に、

       神の心が、さかまく海の上を飛ぶ、

       白いとりのように、なにもない、宇宙をみたした。

       「まず 光よ、おいで。」と神は いい、

      ぴかぴかの どうかのような 太陽があらわれ、

      夜は月がのぼり、青いビロードのじゅうたんにあいた

      たくさんの穴のような星が 見えた。

                    (本文より)

 

   ブルばあちゃんは「聖書」がすきだった

  「聖書」を初めから終わりまで丁寧に全部読んだ

  それから、英語の聖句と日本語の聖句の対訳を毎日数句づつ

  日記の数行に埋めて何冊(何年)目かに完了した。  

   どこの教会にも属さず自分をクリスチャンとも思っていなかった

  ある日、一人のクリスチャンが訪ねて来て聖書をお勉強しませんかと言った

  それから、月曜日になるとクリスチャンはやって来て聖書を開き、

  お昼になると、焼きそばを作って一緒に食べた。

  そんな月曜日が十数年つづいたけれど、ブルばあちゃんはやっぱり

  一人を守っていた。