初蝶

          ○初蝶や恋ともいえぬ距離にゐて

            (はつちょうやこいともいえぬきょりにいて)

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             ○初蝶に誘われ午後の散歩かな   秋甫

             ○初蝶の一つ来てまた一つ来て   々

             ○初蝶の視野より消えし海光る   々

 恋の春でもある。蝶も小鳥もみんな番で飛んでいる。年老いた者もパートナーに先立たれた独り者も新しいパートナーと一緒に居る。その方が敵と戦うとき力が倍になるし、生産性もよい。

 少年と青年の狭間にいるプチ青年よ、喪うことの心配より二人が醸し出す素晴らしい世界を夢想して旅立とう。