○コレッリの曲に目覚める二月かな
(コレッリのきょくにめざめるにがつかな)
○二月の山雪の裾野を広げけり 秋甫
○この月に締め切りのある二月きて 々
○二月の雨スイートピーの蔓伸ばす 々
厳かな楽の音が徐々に目覚めを誘引していた。雨模様の窓の外はうっすらと明けかけていたが、いつもの朝より時間の経っていることは肌に感じ取れた。昨夜のラジオがまだひとりで奏でていたのである。
アルカンジェロ・コレッリの曲と、アナウンサーが言ったので急いで起き上がると机の上の紙切れにメモした。調べてもう一度聴いてみたいと願っていたからである。