八月大名

     ○マウイ島のレイ掛けて八月大名
(マウイとうのレイかけてはちがつだいみょう)
農閑期
       ○からころと八月大名湯治下駄    秋甫
       ○宿ゆかた八月大名片肌に      々
       ○八月大名農事メモまた覗く     々
 「八月大名」
 忙しいお百姓の仕事にも、刈り入れの前などちょっと一休みできる時があり、農閑期が訪れる。この穏やかな時間を、ぜいたくを尽くす大名の身分になぞらえて「八月大名」と呼んでいるのである。文字で書けば八月なのだが、これは陰暦のことで、今の田圃はまだ穂が出たばかりで田に水を引く按排や何か気の抜けない時期かもしれない。