山笑う

     ○山笑う讃岐の僧とうどん食ふ
(やまわらうさぬきのそうとうどんくう)
讃岐うどん
       ○村長(むらおさ)も掟もなくて山笑う   秋甫
       ○山笑うピンチの裏にチャンスあり     々
       ○窓に来てころころ丸く山笑う       々
 山の木々は新芽が吹き出し、桜が色を添えて山はまったく笑いだした風である。旅行用品の買い物もあって昼前に香川の方へ出た。昼食に途中観音寺のセルフうどん屋に入ったら、袈裟を着けたお坊さんの三人と隣合わせた。観音寺市内のお寺の坊さんであったが、三人はそれぞれ宗旨が異なるお寺の住職だと言って、花まつりの準備の会合でお昼代が支給されたから店に入ったと一人の坊さんが言うのである。その坊さんのうどんの上にはエビの天ぷらや何やかや賑やかに乗せられていて、外食できるのがさも嬉しいということを大げさに表現していた。坊さんと言えども霞を吸って生きる訳にはいかないのである。