冬もみじ

     ○冬もみじ最後の一葉機を逃す
(ふゆもみじさいごのひとはきをのがす)
最後の一葉
 ハナミズキの紅葉は大方が散ってしまったが、残っている二、三枚が雨に濡れて寒そう。
近頃はみんな内に閉じこもって会う機会もないが、近隣に同年配は多くいて誰彼の顔が浮かんでくる。不思議と女性が多い。
 散り残ったハナミズキの葉をみていると、何か意図があってそこにいる風にも見えず、また、そこにいるのが楽しいという風にも感じない。ただ残されているだけなのだ。
 なのに、何故か残ってみたいと思う気持ちがほのかにあることに気づく。近隣の彼女たち全員もそんな気持ちかもしれない。これは競争心だろうか。

 パソコンのトラブルできのうから新居浜に居る。居間のガラスまどからハナミズキが見える。