◦漂える西瓜畑の太陽系
(ただよえるすいかばたけのたいようけい)
西瓜届く
外出から戻ってみるとかわいい西瓜が2個、日除の中の縁の上に置かれていた。混沌さんの畑の収穫物であった。甘さは今一というところだが、種の多さには驚くほど閉口する物だった。
混沌さん、この間芥川賞になった「火花」を買ったらしい。私は買ってまで読む気はしないからそう言ったのであるが、彼女自身はまだ読んでいないのに先に私に読むようにと持ってきた。何となく急かされる脅迫に近いものを感じて、夜一旦床に入ったのをまた起き出してページを開けてみた。
案外真面目でしっかりした地味めな文章で綴られているようだった、著者は1980年大阪寝屋川市生まれ。