水馬

     ◦水馬のかさなり合うて水かるし
(あめんぼのかさなりおうてみずかるし)

 

 下のは、わたしが田圃で撮った水生昆虫の写真です。すぐ思い浮かべた虫の名まえは「あめんぼ」でしたが、イメージしていたより躯が太めだったから水面は一時いるだけで、すぐどこかへ飛び立ってしまう虫かも知れないと思いました。
 何分田圃のふちにその虫は沢山集まっていましたがカメラを向けると、散らばってしまって焦点を合わせる暇もありません。
 知人のお孫さんに「虫博士」がいるので、わたしの撮った写真を送って見てもらおうと、まずおじいちゃんへ送ってみるとメールの写真はさらに判別しにくくなっていたようで、ネットでアメンボを限定して調べました。
 どやらアメンボは成虫のまま越冬して、春から夏のおわり頃までに二、三度孵化を繰り返します。卵を産むとまもなく死に一世代は次の世代と交代しながら最後の成虫が越冬するのです。
 写真は「あめんぼ」にまちがいありません。きっと田圃のふちに卵を産みに集まっていたのでしょう。そんな訳で「あめんぼ」の句を作りました。