茅花流し

     ◦思ひため茅花流しの時を待つ
(おもいためつばなながしのときをまつ)

 タンポポの綿毛を目の高さで夕闇に透かして見ると、昼間そこに立っている姿とは別の造形が構築されています。ひっそりとした幻想の世界に吸い込まれそうです。
 ちょっとしたひと風に分解して飛散してしまいそうなのを、じっと堪えて自分の時を待っているのです。