2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

四月尽

○絵付けせしマトリョーシカに四月尽 (えつけせしマトリョーシカに四がつじん) ロシアの思い出 マトリョーシカの故郷はモスクワから北東70㎞のセルギエフ・ポサードという田舎町であった。ソビエト時代にはそれを宗教的な名とされ、ザゴルクスと改名されて…

昭和の日

○昭和の日平成を三十年と (しょうわのひへいせいを三十ねんと) 池大雅

花の闇

○花の闇旅の荷は散らかったまま (はなのやみたびのにはちらかったまま)

○ロシアから戻ってみれば燕ゐて (ロシアからもどってみればつばめいて) 麗しきロシア紀行 ロシアはまだ春を準備中というところだった。

春惜む

○関空の周回道路春惜む (かんくうのしゅうかいどうろはるおしむ) 麗しきロシア紀行 今回もやっぱり関空の駐車場から車で一般道路へ出るのにコースを間違えてしまって、2周するはめになった。

若葉

○検疫を晴れて青葉と風の中 (けんえきをはれてあおばとかぜのなか) 麗しきロシア紀行 関空解散 スパシーバ!パカパカ! (ありがとう。またね〜)

ロシアの春

○ロシアにて春風邪引けばボルシチスープ (ロシアにてはるかぜひけばボルシチスープ) 麗しきロシア紀行 エルミタージュ美術館 午前 本館 午後 別館(近代印象派の絵)

囀り

○囀りや韓国人の横にゐて (さえずりやかんこくじんのよこにいて) 麗しきロシア紀行 サンクトペテルブルグ観光 午前 聖イサク寺院(血の上の教会)ニコライ聖堂 午後 運河クルーズ(フォンタンカ川〜6日川〜ネヴァ川) 夜 エルミタージュ劇場(白鳥の湖鑑賞…

青嵐

○赤の広場商業主義の青嵐 (あかのひろばしょうぎょうしゅぎのあおあらし) 麗しきロシア紀行 サンクトペテルベルグ観光 午前 ピョートル大帝夏の宮殿、血の上の教会 午後 エカテリーナ宮殿

春の嵐

○春の嵐レーニン像に鳩の糞 (春のあらしレーニンぞうにはとのふん) 麗しきロシア紀行 午前 セルギエフ.ポサード(マトリューシカ工房)絵付け体験 午後 トロイツェ.セルギェフ大修道院 夕 モスクワ. ドモジェドヴォ空港→サンクトペテルブルグ(クラウンプ…

○朧月後期高齢手帳かな (おぼろづきこうきこうれてちょうかな) 麗しきロシア紀行 ○京にゐて朧の夜を嫌いけり 秋甫 ○朧夜は音もなく来て人さらう 々 ○窓際の叔母のベッドに朧月 々 午前 宇宙飛行士記念博物館、 午後 クレムリン内観光(武器庫1F,2F)…

葱坊主

○葱坊主過ぎし日の鼻痛みだす (ねぎぼうずすぎしひのはないたみだす) 麗しきロシア紀行 ○二階から小学校と葱坊主 秋甫 ○葱坊主肥溜もあり登校す 々 ○鼻をつく葱坊主ぬけ小学校 モスクワ観光 午前(赤の広場、聖ワシリー寺院、雀ヶ丘(モスクワ大学、サッカ…

陽炎

○先っきみたその陽炎へ移り来て (さっきみたそのかげろうへうつりきて) 麗しきロシア紀行 ○陽炎という憧れに揺れてをり 秋甫 ○陽炎の中にゐる吾誰か見む 々 ○現世の陽炎になる揺らぎかな 々 関西空港(KE0722)→ソウル.仁川空港(KE923)→モスクワ…

春深し

○スニーカーの紐固結び春を行く (スニーカーのひもかたむすびはるをゆく) ○春深し旅の車中ににぎり飯 秋甫 ○竹闌て平成の日々名残り惜し 々 ○春飛というとび魚の漁始まる 々 麗しのロシア紀行の前泊は岸和田SPにて。

花みずき

○花みずき白をもっとも好きと思う (はなみずきしろをもっともすきとおもう) ○花みずき薄紅色も良かりけり 秋甫 ○街路樹の市が花とてや花みずき 々 ○花みずき濃き紅色は亡妻の記しや 々 突風は午前中いっぱい時々吹いてきた。北のほうでは雪が降った所もあ…

犬ふぐり

○犬ふぐり天の形に地のあるや (いぬふぐりてんのかたちにちのあるや) ○犬ふぐりマンモスの肉食う国も 秋甫 ○大風のこれは儀式や犬ふぐり 々 ○ヨセミテの滝に打たれし犬ふぐり 々 天にまします我らの父よ。 ねがわくは御名をあがめさせたまえ。 御国を来た…

蝌蚪

○池に浮く天の川とて蝌蚪の紐 (いけにうくあまのがわとてかとのひも) カエルの卵(かと) ○繋がれる命の見えて蝌蚪生るる 秋甫 ○一丈に兄弟姉妹蝌蚪の紐 々 ○出生地山の池字東蝌蚪 々 子どもの頃は滋賀にも京都にも暮らしている近所には小さなため池があっ…

啄木忌

○大方の世の中は見し啄木忌 (おおかたのよのなかはみしたくぼくき) 啄木忌 ○啄木忌どこか哀しき女(ひと)のゐて 秋甫 ○天井に雨漏りの痕啄木忌 々 ○吹き荒れて路地が哭きだす啄木忌 々 きのう季刊句誌が届いた。創刊は昭和33年であるらしいが、参加して…

遍路

○発心を笠に隠して遍路道 (ほっしんをかさにかくしてへんろみち) お遍路さんが往く ○お遍路やサンスクリットの札貰う 秋甫 ○新聞紙挟む遍路の納経帳 々 ○同行三人逆さ廻りの遍路杖 々 四国八十八か所の札所めぐりは2回完結しているが、改まって発願を意識…

雀の子

○我が庭に父母呼べり雀の子 (わがにわにちちははよべりすずめのこ) 早起き雀 ○早起きて子雀の餌ねだる声 秋甫 ○子雀がタップ踏みけり軒の樋 々 ○雀の子個人情報大声で 々 この頃は5じを少し廻ると早くも雀の子は鳴き始める。さぞかし親も大変なことだろう…

春灯

○春灯や湾へ犇めく製紙の街 (しゅんとうやわんへひしめくせいしのまち) 我が家から見える春灯 ○消した灯をまた点け直す春ともし 秋甫 ○春の灯の家々に窓柔らかし 々 ○客船に夢のさまざま春ともし 々 夜中に起き出してみると、キッチンの窓から製紙の街の灯…

○霾や人と話せば砂を噛む (つちふるやひととはなせばすなをかむ) 春の嵐 ○頭痛して瀬戸に吹きけり油風 秋甫 ○戸を叩く音にモヤモヤ春嵐 々 ○黄砂きて三蔵法師と繋がるや 々 現役時代はこの季節は片頭痛の連続であった。畢竟春は仕事に苦心したことであった…

花まつり

○稚児の弟母と写りし花まつり (ちごのおとうとははとうつりしはなまつり) 仏生会 ○涅槃図も地獄絵も出し仏生会 秋甫 ○華傘や僧も着飾る灌仏会 々 ○花まつり伏見の稚児は狐鼻 々 4月8日はお釈迦さまの誕生日。お釈迦さまは、お生まれになってすぐ歩かれ、片…

亀鳴く

○産むときは声をころして亀鳴けり (うむときはこえをころしてかめなけり)) 現代のわらしべ長者? ○世の中は想定外よ亀も鳴く 秋甫 ○亀鳴くと言えど不思議のなかりけり 々 ○もうそろそろ亀が鳴いてもいい頃か 々 NHKに「72時間」という番組がある。7…

豆の花

○吾に見よとて友植えし豆の花 (われにみよとてともうえしまめのはな) 我が庭に豆の花 ○酔狂に豆咲かせをる花の庭 秋甫 ○深草を絡み立ちをり豆の花 々 ○豆の花咲かせてみれば器量よし 々 ○花見よと空へ誇れる豆の花 々 家を留守にしていた間に、近所の友人…

花冷え

○花冷えや亀の迷へる池の底 (はなびえやかめのまよへるいけのそこ) 冷え込む一日 ○花冷えの午前零時と午後零時 秋甫 ○花冷えや桜の下の人寡黙 々 ○花冷えや貧乏ゆすりする独り 々 花冷えは気象面では昼の間のことだけではない夜も然り、この花冷えが日本列…

朝寝

○朝寝という期間限定味わいぬ (あさねというきかんげんていあじわいぬ) 春眠 ○朝寝の子京都弁にて起こしをり 秋甫 ○朝寝にも若さの力宿りしか 々 ○朝寝して腰に痛みを覚えをり 々 どうも最近はこの「朝寝」という至福の時を味わうことが無くなった。自然光…

夕長し

○ランチすんでディナーもすんで夕長し (ランチすんでディナーもすんでゆうながし) 一日が長くなった ○夕長し椅子だして髪切り合うも 秋甫 ○種植えて肥料もやって夕長し 々 ○夕長しまだ日をのこし床に入る 々 夕長しと明易しは殆ど同時進行でやってくる。朝…

花霞

○夢の中飛べば足着く花霞 (ゆめのなかとべばあしつくはながすみ) 花便り ○われらみな老いゆくさだめ花霞 秋甫 ○花霞墓閉じていざ自由の身 々 ○花霞娘の看る母は二人かな 々 娘の暮らしている京都の北あたりも桜は満開らしい。最近はやりのSNSというのでは…

万愚節

○吉四六と彦一が来て万愚節 (きっちょむとひこいちがきてまんぐせつ) 四月馬鹿 ○家康と手相が同じ四月馬鹿 秋甫 ○四月馬鹿大法螺に口合わざりし 々 ○万愚節亀にもらった玉手箱 々 吉四六さんと彦一には実在のモデルがある。吉四六さんは豊後藩現在は臼杵の…