2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

赤蜻蛉

○赤とんぼ宿題の子と山を見る (あかとんぼしゅくだいのことやまをみる) 夏休み最終日 夏休みの残ってしまった宿題を仕上げる最後の日になってしまった。山から下りてきた赤とんぼは里の残暑にうんざりしても、もう山には戻らない。 泣いても笑っても夏休み…

赤まんま

○赤まんま咲くミサイルは雲の上 (あかまんまさくミサイルはくものうえ) ギャップ 赤まんまの咲いているのどかな田舎の空をミサイルが飛ぶ、この現実が理解できないでいる。

鳥威

〇朝まだきJアラートが鳥威 (あさまだきJアラートがとりおどし) 未明のミサイル

南瓜

○キッチンに土手南瓜とて躓きぬ (キッチンにどてかぼちゃとてつまづきぬ) 我が家の南瓜 南瓜をたてつづけに頂いた。掌サイズの「ぼっちゃんかぼちゃ」は比較的消費しやすいのであるが土手南瓜の方にはなかなか包丁が入れにくい。毎年キッチンの隅で一つや二…

ヘクソカズラ

○廃屋や犬小屋はもうヘクソカズラ (はいおくやいぬごやはもうヘクソカズラ) 廃屋 空き家になって買い手を待つうち、いつか廃家になり、廃屋になる。我が家の周辺には年々そんな環境の家が急増している。実際すぐ上の家もそんな状況で20年以上も放って置…

鉄道草

○鉄道草兄といつもの帰り道 (てつどうぐさあにといつものかえりみち) 線路を歩く 子供の頃はみんなこぞって線路を歩いたものだ。駅へ出るにも、駅から家路に着くのにも、線路を通ると近道であったから、小さな川などは鉄橋も渡ったりした。時には犠牲者が…

無花果

○無花果に唇痒し休み果つ (いちじくにくちびるかゆしやすみはつ) 朝の散歩道 無花果が店にも出始めたし、周辺の木にも熟れているのを見るようになった。朝の散歩で通る国道沿いにも無花果の木があってぼつぼつ熟れている物もあった。 今朝はその脇に軽四が…

蜻蛉

○飛んできた蜻蛉と眼合ふ縁かな (とんできたとんぼとめあうえにしかな) 夏風邪 近所のIさんは最近姿を見せなくなっていた。私自身も留守をしていたこともあったがお茶飲み友達が現れないのをほっておくのも白状になるので電話をかけてみたら、風邪声であっ…

残る蝉

○みな去んで今朝の着信残る蝉 (みないんでけさのちゃくしんこるせみ) お見舞い 来なくても大丈夫だからと言ってくれたが、車の被害者を見舞った。私は車がないから友人に乗せてもらって行くと言っていたら、入り口を開けて、お茶の用意も二人分して待って…

星月夜

○この星の一つは駅で星月夜 (このほしのひとつはほしでほしづきよ) 熱帯夜 昼間は35度を超す猛暑が相変わらずつづいている。その流れで夜も熱帯夜なのだ。実は優雅に星月夜を見上げる心の余裕などはないのであるが、ベッドに横になっていると、窓から他…

花火殻

○上向きも下向きもあり花火殻 (うえむきもしたもきもありはなびがら) 事故処理の流れ お陰で前方の運転手(年配の女性)も怪我は無いと言ってくれた。事故処理の手続きで昨日から電話はかかりづめである。会社は一つなのに係の者は次々入れ替わっているよう…

線香花火

○息止めて線香花火見届ける (いきとめてせんこうはなびみとどける) 車の追突事故 県道13号を走っていて前の車に追突した。「車のキイーはどこに置いたかな、走っているのだから車内にあるはず。事故を起こしてはいけないから、キイーのことは考えずに」…

夜の秋

○Jアラートと日記に記す夜の秋 (Jアラートとにっきにしるすよるのあき) 大陸弾道弾ミサイル 北朝鮮のミサイルがグァムの近海に向けて発射するという予告があったらしい。

今朝の秋

○漁の音瀬戸いっぱいに今朝の秋 (りょうのおとせといっぱいにけさのあき) 漁船 真夏の時期は4時過ぎには明るくなっていた朝も、最近は徐々に遅くなってきて、道がしっかり見えるには5時を待たねばならなくなっている。 歩き始めると5,6隻の漁船が港か…

風船葛

○ハート(愛)もつ風船葛の種愛し (ハートもつふうせんかずらのたねいとし) 風船葛の種 この種を見て神の慈しみを感じない訳にはゆかない。おそらく種の中でも傑作中の傑作ではないかと思っている。 北朝鮮のグァム島へのミサイル攻撃発言は、本県の上空も…

送火

○きのう迎火きょうは送火焚きにけり (きのうむかへびきょうはおくりびたきにけり) 前頭前野 どうも前頭前野の能力が低下したようである。なんでもここは、ぼんやりと広く把握する部分、狭い範囲を認識する部分、深く思考を展開する部分の三つに分かれてい…

終戦日

○終戦日不眠の夜のラジオ聞く (しゅうせんびふみんのよるのらじおきく) ラジオ深夜便 「ながらクラシック」をきいていたら作曲家の好んだ料理が話されていた。 ショパン━アーモンド・スープ アーモンドをすり潰してスープに入れたもの。アーモンドはカロリ…

魂迎

○亡夫に似る孫は無口に魂迎 (つまににるまごのむくちにたまむかえ) 未知のもの 私自身にも15歳の時には自分の内に何かの芽を抱えていると確信していた気がする。しかし私は無口ではなかった。無口であることは、秘めている部分が多いのであろう、人にそ…

盆波

○盆波にイルカは背びれ見せてゆく (ぼんなみにイルカはせびれみせてゆく) お盆の殺生 この一家は年に一度の機会とばかりに、今日も釣り三昧。朝一番の渡船で島へ渡り(片道一人=60円)道なき道をかき分けて、島の反対側にあった昔の海水浴場まで行った…

夜釣り

○父子の浮き寡黙に並ぶ夜釣りかな (おやこのうきかもくにならぶよづりかな) 夜釣りの父子 普段あまり会話のない父子がそろって夜釣りにでかけました。暗闇にたゆたゆ二つの電気浮はゆっくりとこころなしか近づいているようです。

帰省子

○帰省子のみな釣り竿を下げてをり(きせいしのみなつりざおをさげてをり) 帰省ラッシュ 新幹線は200パーセント、幹線高速道路は60キロメートル近い渋滞。お盆の帰省ラッシュはピークということです。

○玄関の蟻客を旨とするらし (げんかんのありきゃくをむねとするらし) 上がりがまちの蟻 玄関の戸の隙間から入った蟻は三和土を伝って上がりがまちを廊下に上がり、部屋に入ろうとしています。数日前も一度箒で掃き散らした蟻の列が同じ道順でまたできてい…

虫しぐれ

〇虫時雨はぐれて一つ便所の裏 (むししぐれはぐれいっぴきべんしょのうら) トイレの興梠(写真はスズ虫) トイレの窓の下はコンクリートの敲きになっているのだが、毎年窓の下から一匹のコオロギの声がする。今年もまた一匹が先日から鳴き始めている。

台風一過

○台風一過さっきの闇に月出でし (たいふういっかさっきのやみにつきいでし) 高校野球甲子園開幕 台風5号のために昨日だった開会式は今日になった。高校野球は戦前戦後合わせると今年は99回目になるそうだ。

野分

○野分らし米味噌醤油まず確かむ (のわきらしこめみそしょうゆまずたしかむ) ラジオ深夜便 深夜1時「認知症カフェ」というコーナーを聞いている。レビー小体型認知症という病気があるらしい、30代の後半から激しい頭痛や倦怠感にみまわれてが医師に受診…

原爆忌

○黒い雨降ったあの日の原爆忌 (くろいあめふったあのひのげんばくき) 「黒い雨」 井伏鱒二の小説「黒い雨」をラジオで朗読していた。 N市の文化センターである「東予地区合唱フェスティバル」へ車を走らせる車中で聞いている。原爆が投下されたのは194…

寝冷え

○暁がたの頭重しと寝冷えの子 (あけがたのあたまおもしとねびえのこ) 寝入るときは快適なクーラーも朝まで回っていると、頭痛がする。台風5号は奄美大島に上陸してちょっとした被害も与えているようだが、7号までも発生してすでに姿を消しているのに、滞…

海月

○波打ちに犯され海月裏返る (なみうちにおかされくらげうらがえる) 海月に刺される 孫が帰省して下の海で泳いだのは6年生の夏だったから、もう4年前のことになる。波打ち際まで泳いでもどってきた時、あっ!といって飛び上がった。胸を斜めにクラゲに刺…

夏座敷

〇風そよぐ舟底天井夏座敷 (かぜそよぐふなぞこてんじょうなつざしき) タオルの蒲団 開け放った座敷でバスタオルの上に寝かされている孫の写真が蘇る。バスタオルには宮崎速雄のアニメとなりのトトロの絵が描かれ、体に掛けられたタオルとお揃いのものだっ…

花火

○八千発花火の仕上げナイヤガラ (はっせんぱつはなびのしあげナイヤガラ) 今年の花火大会 先日N市の花火大会が開催された。河口近くでありながら、この一級河川には両岸の河川敷に広い競技場が設けられていて、肝心の水の流れは探してやっと磧の中に細々…